お盆休み、実家や親戚の家に帰省、訪問する方も多いのではないでしょうか。そんな時に悩むのが、小さい子供へのお土産でございます。たまには、絵本のプレゼントなんていかがでしょうか?
それも「平和・戦争」をテーマにしたもので、なおかつオシャレな海外絵本だったりすると、子供の親からの評価も急上昇すること間違いございません。
そこで今回は、子供にプレゼントすると親からの評価(オシャレ度含む)が急上昇する絵本をご紹介!
※絵本を手渡す際の一言絵本うんちくの参考にしてくださいませ。
まずは、こちら。
「そらいろ男爵」(文:ジル・ボム 絵:ティエリー・デデュー 訳:中島さおり)
オシャレといえばフランスでございます(古いですか!?)ということで、こちら、フランスの絵本「そらいろ男爵」でございます。
いつも自作の青い複葉機(主翼が2枚以上ある飛行機)に乗ってバードウォッチングを楽しんでいた「そらいろ男爵」。しかし、戦争が勃発、戦争に行かざるをえなくなります。
お気に入りの青色の飛行機を迷彩柄に塗り替えて戦場に向かいました。そして、戦場で投下する爆弾がなくなった男爵がしかたなく落としたものは、なんと本!破壊力のある分厚い百科事典でした。
すると、その攻撃のおかげで相手を撃破!その後も、男爵は、料理本や天文書などを投下!!果たして、その効果は?男爵は戦争を終わらせることができるのでしょうか…というお話でございます。絵のタッチもいかにも洋書という感じでオシャレでございます。
ちなみに、こちらは2014年、第一次大戦開始100年を記念して刊行され、フランスで児童書に贈られるサンテグジュペリ賞を受賞!“箔”も付いております。プレゼントする際には、その辺もアピールされるとよいかもしれません。
そしてもう一冊。
「オットー 戦火をくぐったテディベア」(作・絵:トミー・ウンゲラー 訳:鏡哲生)
こちらも、おフランスの絵本でございます。しかも、「すてきな三にんぐみ」でおなじみの、大人気フランス人絵本作家のトミー・ウンゲラー様の作品でございます。
トミー・ウンゲラー様といえば、「すてきな三にんぐみ」の他にも、「へびのクリクター」、「ゼラルダと人喰い鬼」など、数多くの人気絵本を手掛け、ヘラルド・トリビューン賞や国際アンデルセン賞画家賞等を受賞されております。ちなみに、国際アンデルセン賞は、「児童文学への永続的な寄与」に対する表彰として贈られる国際的な賞で「小さなノーベル賞」とも呼ばれるほどの影響力を持つ賞でございます。
この「すてきな三にんぐみ」、ウンゲラー様と言えば、オシャレで洗練された絵とユーモアが効いたストーリーがウリなのですが、この作品は少し様子が違うのでございます。実はこちら、ウンゲラーの半生をもとに描いた自伝的絵本なのでございます。
その辺りも、プレゼントする際のうんちくトークに使って頂ければと…
内容は、超ざっくり説明すると、オシャレアイテムの「テディベア」が繋ぐ戦時中の友情物語。戦後の奇跡の再会、人と人との絆について描いた絵本でございます。
ちなみに、ウンゲラー様が受賞されている国際アンデルセン賞は去年、村上春樹さまが受賞された「アンデルセン文学賞」とは別の賞でございます。
「国際アンデルセン賞」は2014年、上橋菜穂子様が日本人4人目の受賞となり話題になった賞でございます。村上様が受賞された「アンデルセン文学賞」は2010年に新設された賞で、まだ歴史が浅く、最初の受賞者はハリー・ポッターの作者、J・Kローリング様でございました。
長くなりましたが、今年のお盆休みは、以上のようなうんちく、エピソードをひとこと添えての絵本のプレゼントに是非チャレンジしてくださいませ。
(文:N田N昌)