バンドマンだからこそ描けるバンドのリアルが描写されている著書「さよなら、バンドアパート」について筆者と映画化の出演者アーティストが対談

2022/03/28
マガジンサミット編集部

今回の対談はバンドjuJoeのメンバーでバンドマンでもあり書籍「さよなら、バンドアパート」 を執筆している平井(写真左)と同じくバンドマンKEYTALKの小野(写真右)による対談の後編となる。

映画化が決定した平井の書籍「さよなら、バンドアパート」は、2022年夏に公開予定となる。その作品に役者として出演しているのが小野である。小野はこの作品内で自分自身でもあるKEYTALK役も務め、一人二役をこなした。

そんなお二人に、書籍「さよなら、バンドアパート」について語ってもらった。

1:撮影を終えた心境はどのようなものでしたか?

小野:私自身、これが役者として初めての経験でした。共演者とも和気あいあいと進み、なかなかこのような機会はないので楽しみながらやらせてもらいました。 自分と同じバンドマンの役だったこともあり、どうゆう人物像なのかを整理をして、周りの役者や監督とディスカッションをしながら進めていきました。関西弁の役だったこともあり、エセ関西弁みたいにならないように教えてもらいながらトライしましたね。

平井:やはり小野くんはプロフェッショナルだと思いました。目の前にある仕事に真摯に向き合い、完成度を上げていく様子を見て、当然のことではありますが、だから何事もクオリティが高いんだなと痛感しました。そして何より見てて元気をもらえましたね。KEYTALKとcinema staffの撮影日の生のライブが流れるなど、本では想像でしか楽しめない音楽の部分もリアルに聞けて楽しめる映画になりそうです。

2:読者へメッセージをお願いします

小野:このような状況で家にいることも多いですが、その中でも楽しめるものはたくさんあると思うので、自分の好きなものは揺るがないからその部分を突き詰めるいい時間にしてほしいですね。そして、その一つとして「さよなら、バンドアパート」という本やこれから放映されるこの映画があり、この映画に登場するKEYTALKやcinema staff、平井さんがメンバーとして活動するjuJoeの音楽があれば嬉しいです。

また、「さよなら、バンドアパート」はバンドマンの平井さんだからこそ描ける、なかなか手が届かないバンドマンのリアルが描かれていて、話題となったアーティストの生涯を描いた映画やバンドのドキュメンタリー映画に通ずるものがあります。

平井:情報が溢れ、様々なメディアが出てきている中、メディアに飽きてしまっている部分もあると思うんです。そして音楽業界も新しいグループがたくさん出てきています。新しいものの中に素晴らしいものはたくさんあるんですけど、最近は10年以上続いているバンドに耳を傾ける良さも改めて感じています。

KEYTALKやcinema staffは10年以上続いているバンドなので改めて聞いてみると「昔、聴いていた」なんて人は当時とはまた違った感覚、感性で心に響くかもしれないので、作品を通してそんな機会にも繋がったら嬉しいですね。

 

 

■平井 拓郎 (ヒライ タクロウ)
1987年兵庫県神戸市生まれ。ロックバンドQOOLANDを結
成し、ロッキング・オン主催コンテストRO69JACKにてグランプリ受賞。
UNIVERSAL MUSIC JAPANでのメジャーデビューを経て解散。
その後、ロックバンドjuJoeを結成し、無料CDを1万枚配布
。1000日以上連続のnote投稿
が話題となり、2021年に『さよなら、バンドアパート』として
書籍化。
※版元ドットコムより引用 https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784286222219

■KEYTALK 小野武正(オノ タケマサ)
所属事務所 有限会社マーガレットミュージックにて日本のロックバンドとして活動中

■平井 拓郎 書籍
「さよなら、バンドアパート」
発売予定日2021年7月16日
発行:文芸社
ミュージシャンの夢を追って上京した男の波乱万丈の物語。
2022年春、映画化決定!/「バンアパは理想が低い! サザンを目指せ!」

マネージャーの怒声が赤坂の会議室を揺らした。
傲慢、横柄、不遜を恫喝で和えた味のする言葉だった。
体育教師さながらの体躯をしたマネージャーが、僕たち三人に鋭い
眼光を向けている。
ホワイトボードには『二〇一三年の目標』と書かれていた。(本文
より)

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