オンライン営業システム「bellFace(ベルフェイス)」は、コロナ禍における営業活動のデジタル活用推進や、その態度変化に関する調査を実施。25日に「営業に関する実態把握調査」サマリーレポートとして、その結果を発表した。
所属する営業組織について「どの程度デジタルツールやデータなどの活用ができているか」と質問すると、全体の65%が「活用できている」と回答。営業組織で導入されているデジタルツールとしては「オンライン会議用ツール」が74.7%で最多となっており、2位の「営業マンのスキルの可視化ツール」(28.8%)以下を大きく引き離している。
「コロナ禍において、営業組織でのデジタル活用の重要性は高まりましたか?」という質問に対しては、全体の約85%が「高まった」と回答。職位別で見ると、「経営者・執行役員クラス(93%)」「部長・課長クラス(88%)」「係長・主任クラス(84%)」「担当レベル(79%)」と、職位が高い方ほど重要性が高まったと回答する傾向が見られた。
デジタル活用の重要性が高まった理由としては「顧客への対面営業ができなくなったから」が52.1%で最多。実際にコロナ以前(2019年)と比較して、緊急事態宣言下(4月頃)で対面営業の頻度が減少したと回答した人の割合は61%。一方、減少した人のうち、現在(10月頃)は増加していると回答した人の割合は69.3%となっており、以前の対面営業頻度に戻りつつある様子が浮き彫りになっている。
今後のデジタル活用推進については、36.3%が「コロナウイルス終息後も積極的にデジタル活用を進める」と答えており、「今と同じ程度には活用する」という回答も34.8%に達するなど、多くの人がデジタル活用の転機として捉えていることがわかった。
また、新型コロナ終息後も積極的にデジタル活用を進めると回答した人の割合を職位別で見ると、「経営者・執行役員クラス(46.6%)」「部長・ 課長クラス(39.3%)」「係長・主任クラス(37.5%)」「担当レベル(28.9%)」 という結果となっている。
現在デジタル活用が進んでいない理由としては「業種や組織形態がデジタル活用にそぐわないから(25.8%)」という回答が最多。「営業担当者(係長、主任)のデジタルリテラシーが不足しているから(24.7%)」「日々の業務が忙しく、新しい取り組みを行う余裕がないから(23.7%)」といった回答が続いた。
同社は「デジタル活用が進まない理由を経営層や管理職に求めるよりも、現在の現場業務の延長線で難しいと捉える傾向が強い」と推測している。
同社は総括として「オンライン商談ツールを導入することによりコロナ過でデジタル活用企業が増加した一方で、デジタル活用の本気度については、企業による温度差があり、営業のデジタル活用については経営層や管理職など、職位が高いほど危機感を強く持っていることが分かった」とコメント。
最後に「現場リーダークラスを含めた、全社的なデジタルリテラシーと理解を向上させることが、職場内のデジタル活用に関する温度差を無くしていくことに繋がると考えられます」と結んでいる。