厚切りジェイソンも驚愕!有望若手ITエンジニアが集結したコードコンテスト

2016/12/04
Shoichi Sato

経済産業省が今年3月に発表した『IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果』のよると、世界と比べ日本のITエンジニアの水準はワーストクラスであると指摘しています。

 

日本のITエンジニアのスキルやモチベーションを、今後どのように底上げしてゆくのか。未来を担う若手エンジニアの成長とやる気を後押しする政策が必須です。

 

そんななか、123日に『DISCO presents ディスカバリーチャンネル コードコンテスト2016』開催されました。このコンテストは、日本(世界)の優秀な若手ITエンジニアを発掘・支援を行う目的で、世界的ネットワーク『ディスカバリーチャンネル』と日本の半導体メーカーの草分、株式会社ディスコ(東京都大田区)が共同開催したものです。

 

年齢・性別を問わず誰でも参加でき、Java、C++、Python、Perl、Rubyといったプログラミング言語を使って、課題を素早く正確に解けるかを競い合うもの。11月に行われたWeb予選には660人以上が参加。それを勝ち抜いた約100人のエンジニアが、全国から集まりました。

 

出された問題は全部で5問。例えば以下のようなものがあります。

 

「半径R cmのウェーハにダイシングという操作を行い、正方形のチップをいくつか作成することにしました。 作成される正方形のチップの個数を求めてください。
ウェーハとは、ある部品を作るのに使われる薄い円盤状の物体です。 ダイシングという操作は、ウェーハの中心からC cm間隔で水平方向と垂直方向に切れ目を入れてウェーハを分割する操作です。
例として、R=15, C=4の例を示します。 破線で示されるようなマス目状に分割がなされ、緑色の領域で示されるような32個の正方形のチップを作成することができます」

 

これらの問題を機転と発想で、最適な計算方法を導き出せるかなどが鍵となります。

 

参加者は、ジャッジサーバに自分で書いたプログラムを投稿。各問題に配点があり、競技時間終了時に最も高い点数を獲得した人が優勝です。

 

中学生2名を含む、大学生ら20代の若手エンジニアが参加した同コンテスト。開始の合図とともに素早いタイピングの音だけが聞こえる、120分間の静かな競技です。参加者は片手でペンを走らせながらコードを打ち込むなどして、問題と格闘していました。

 

 

参加者最年少の米田優峻君(14)は、先輩がやっていたのを見て中学1年からプログラミングを始めました。学校ではパソコン研究部に所属。「パソコンは以前から興味がありました。まだ競技プログラムしかやっていないけど、面白い」と話していました。

 

また、もう一人の中学生、行方光一君(15)は競え合えるところにプログラミングの魅力を感じているそうです。機械学習の分野に興味があるという行方君。基礎は本で学び、ネットで情報収集をして技術を磨いてきました。将来は情報処理の学校へ進み、ホワイトハッカーになることを目標にしています。

※行方君(左)と米田君

 

コンテストで優勝したのは静岡県浜松市在住の21歳、川合隆太さん。参加者唯一の全問正解で、しかも残り時間30分以上の余裕があるという離れ業でした。

 

出題者によると川合さんは世界でも30位以内に入るスキルの持ち主。「まさかこんなに速く解くとは想定外」と舌を巻いていました。

 

川合さんは独学で4年以上プログラミング能力などを磨いており「コンピューターサイエンスの原因を自分で実際に動かせるところが魅力。こういった競技もあり楽しい」と話していました。

 

※賞金10万円を手にした川合さん(中央)

 

ジェイソン先生の、笑って為になる特別講演も

また、コンテスト当日は特別講演としてタレント兼IT企業役員の厚切りジェイソンが登場。自身の生い立ちやITに興味を持った理由、芸人を始めたきっかけなどを話していました。

 

講演ではホワイトボードを使って、米国と日本の仕事に対する考え方の違いを説明。真面目な話だけでなく「日本の方が米食べてるのに何で米国!?Why!?」と笑いを取ることも忘れません。

 

 

同氏は「ITはこの30年でとても進化したすごい業界。変化がすぐに表れるところがプログラミングの良さ」と熱弁。最後は週末に芸人活動をしている自分を例にとり、何が大事なのか、何の為に働くのかを語りました。

 

テレビで見せる芸風で空気を作りながら、プログラミングにも精通した厚切りジェイソンの講演に、参加者らは真剣に耳を傾けていました。

 

技術を競うだけでなく、笑いのセンスとトーク術にも触れた若きエンジニアたち。この中から、厚切りジェイソンが「Wow! Japanese people!!」と驚愕するようなシステムを創り上げる人が出てくるかもしれませんね。

 

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Shoichi Sato
この記事を書いた人

Shoichi Sato

地域ミニコミ紙の編集記者、広告代理店を経てフリーライターとして活動中。趣味は山登りなど、スポーツ全般の元高校球児。未確認生物や宇宙、戦国時代 などが好きなロマン追求型。座右の銘は「気は遣うものではなく、配るもの」。 ブログ:s1-thats-WRITE

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