いじめやパワハラという言葉を耳にする機会が増え、こういったトラブルへの対処法も以前よりは充実化しました。ただ、実際は被害に遭っても泣き寝入りせざるを得ない人は少なくないようです。
・「言葉の暴力」が最も多い
日本法規情報株式会社は4月3日に発表したアンケート結果によると、「学校や職場等で、いじめに関するトラブルに巻き込まれたことはある」と回答した人が4割もいることがわかりました。「自分はないが、身の回りで聞いたことはある」と答えた人は26%で、噂で耳にするよりも実際に巻き込まれるケースのほうが多いのは驚きです。
https://prtimes.jp/my_m3/mypage/action.php?run=mypage&page=detail&company_id=6827&release_id=214
また、どのような被害に遭ったのかを聞くと、最多は「言葉の暴力」(26%)でした。次いで、「仲間外れにする」(19%)、「無視」(16%)、「あらぬ噂をたてられる」(11%)と続きます。以前より暴力に対して厳しい視線が向けられるようになったからか、暴言という形でストレスを発散している人は増えたように思えます。そのため、「言葉の暴力」が多いのでしょう。
・相談できず我慢する人が約半数
それでは、被害に遭った人はそのトラブルをどのように対処したのでしょうか?「その被害について誰かに相談したか」を伺ったところ、「相談していない」(47%)と半数以上が我慢・泣き寝入りしていると回答。「信頼できる先輩(上司)」(15%)、「家族・親戚」(14%)、「信頼できる友人」(13%)などは1割ちょっとに留まりました。
「心配をかけたくないから」という一心から、一人で問題を抱え込む人は少なくないです。ですので、被害に遭った人に「何かあったら何でも言って」と優しく声を掛けるだけでは、腹を割って話してくれることは期待できません。いじめやパワハラなどで苦しむ人をなくすためには、どうすれば被害を訴えやすいのか考える必要がありそうですね。
・自分の身は自分で守る
そして、「そのトラブルは解決したか」については、1位「解決はしたが、その結果に不満がある」(40%)、2位「解決していない」(35%)、3位「解決もして、その結果に納得もしている」(25%)となりました。わずか4人中1人しかハッピーエンドを勝ち取れておらず、解決したものの不満の残る結果になった人は多いようです。
「誰にも相談できずにいたら、加害者が部署異動になったために解決した」といったような“なし崩しな”エンディングを迎えたパターンが多かったのではないでしょうか?納得できる解決をするためには、誰かに相談して助けを求めることが大切なので、まず被害を訴えやすい環境を整備する必要があります。
さらに、ボイスレコーダーを携帯したり被害を受けたらその都度メモを取ったりなど、“自衛の意識”も重要です。自分で自分を守りつつ、辛い時に助けてくれる人を見つけておくことが、ビジネスパーソンを長く続けるために大切になります。