近年、うつ病の増加とともに不安障害が増えているという結果が厚生労働省の調査で明らかになりました。(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/nation/4_01_00data.html)。
その中でも、さまざまな出来事や活動に対する過剰な不安と心配で、日常生活に支障が出る『全般性不安障害』を患っている人が増えているそうです。そんな心配性を軽減させる方法を、心理カウンセラーの方にお聞きしてきました。
全般性不安障害とは…
仕事上の責任を果たすことや、健康や家計、家族の災難への心配など、身近な悩みに対し過剰な不安と心配が高まること。なかなか自分では判断がしにくいと言われています。
全般性不安障害の症状とは…
過剰な心配は、仕事や家事など、本来すべき作業を効率的に処理できないことにつながる傾向にあります。
本人もそれに気づいていますが、自分自身で不安や心配を抑えることが難しいのが特徴です。
また、この障害は精神面のみならず身体にも不調が生じ、WHOの診断ガイドライン「ICD-10」によると、運動性緊張といって、絶えずいらいらしたり、震え、などを感じることもあるとされています。
さらに、自律神経性の過活動といって、発汗、頭のふらつき、動悸、めまいとみぞおちの不快感を覚える人もいると言われています。
全般性不安障害を改善するには?
あまりにもひどいと感じた場合は病院へ行き受診することをお勧めします。
ですが今回はまず、今すぐにできる方法をいくつかご紹介します。
うまくいったシーンをイメージしてみる
不安や心配は、自分が失敗した姿をイメージしがちです。なので反対をつく。成功し、幸せな自分をイメージすることで感じ方も変わってくるのです。
鏡を見ながら表情や姿勢を明るくする
心配性の人は、暗い表情やうつむき加減になりがち。これを意識的に笑顔にするのです。対する相手が笑顔であれば嫌な人はいませんから、それだけで好印象。人間関係が円滑になる一つの要素です。
心配な事を言葉に出してみる
頭で考えている心配なことを思い切って口に出してみる、自分の中から吐き出すことも有効です。言葉にする事で頭の中を整理する事が出来ると言われています。
また、身近に相談出来る人がいるならば、思い切って相談してみるのも一つの手です。
同じことを一人で繰り返し終わりなく考えるよりも、新しい視点の意見を知ることで、また違った考え方ができるヒントになるのです。
ポジティブな単語をつぶやく習慣
「安心」「だいじょうぶ」「できる」「やれる」と、誰かを応援するときに使う言葉を口に出してみてください。
不安や心配事が一切なくなるなんてことは難しいけど、過剰になる前に明るい未来を描く行動をとることが、心配性の恐怖を減らしていく秘訣なのかもしれませんね。