お花見のシーズンでございます。綺麗な桜と美味しいお酒に酔いしれる…そんなシーズンでございます。
ただ、花粉症の方は、そんな花見も辛かったりするのでございます。そんな事情もあってか、最近では屋内で花見の雰囲気を味わう「エア花見」なんてものも登場しているとか。
そこで今回は、「エア花見」の半歩先を行く、「絵本花見」を提案させて頂きます。大人絵本ブームのなか、その様子をSNSにアップすれば、注目を集められること間違いナッシングでございます。
ただ、…ただ、でございます。
いったい、どの絵本を選べばいいのか…。そこでございます。絵本のコーナーが充実している本屋さんですと、「桜」or「花見」がテーマの絵本が特集されていたりしますが、お子様向けのモノばかり…。
そこで、大人絵本マニアの小生が、大人にオススメ、そんじゃそこらでは紹介されていない、それでいてアートで癒される絵本をご紹介させて頂きます。
まずは、こちら。
「たぬきの花よめ道中」(作:最上一平 絵:町田尚子 出版社:岩崎書店)
タイトルに桜のさの字も、花見のはの字もございません。桜がテーマでも花見がテーマでもございません。がしかし、絵本の中で登場する夜桜が素敵なのでございます。都会の夜景も素敵でございます。
そもそも、こちらの絵本、大人女子に人気の高い絵本でございます。お話も絵も大人女子好みでございます。ちなみに、内容は山奥から大都会へ嫁入りすることになった狸の嫁入り珍道中の物語でございます。大人絵本デビューにもオススメの一冊でございます。
そしてもう一冊。
「もう いいかい」(作:中野 真典 出版社:BL出版)
こちらも、桜や花見がテーマではございません。二人の女の子が神社の境内でかくれんぼをするお話。「もういいかい?」「まぁーだだよ」が繰り返されるだけなのですが、この流れの中で登場する桜がゴイスー、バイヤーなのでございます。
ページをめくっていくと、パッと目の前に桜が広がるのでございます。まるで美しい映像を見ているような感じでございます。何度も読み返したくなる絵本の醍醐味が味わえる絵本でございます。
中野さまも、町田さま同様、大人からの評価、人気がすこぶる高いアート系絵本作家でございます。「桜が綺麗だったから…」と女子にプレゼントすれば、評価が急上昇すること間違いナッシングな絵本でございます。
2冊とも、「さくら」「花見」で検索しても、絶対に出てこない絵本でございます。ですが、桜の綺麗さは絶品でございます。大人が楽しめる大人絵本でございます。
花粉症でお悩みの方、絵本好きの大人の方、今年は是非、「絵本花見」デビューして頂きたく存じます。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)