漫画はどんなジャンルも好きです。だいたいの単行本1冊は、20分程度で読み終わります-。
さて、今回ご紹介するのは、漫画・電子書籍のレンタルサイト「Renta!」内で公開している漫画「1コマの国のアリス」。タイトルから分かる通り、1コマで構成されています。週刊少年ジャンプに読み切り作品などが掲載されている凸ノ高秀先生が、スマホで読むように書き下ろしました。
この漫画、全長がなんと25m。単行本約1冊に相当します。このほど「デジタルコミックにおける最長の一コマ漫画」として、ギネス世界記録に認定されました。
「1コマの国のアリス」は「不思議の国のアリス」をモチーフにし、現代風にアレンジされたもの。主人公は女子高生。自身のスマホをウサギに盗まれ、追いかけていくと不思議な世界に迷い込みます。そこはどうやら、漫画の世界。王道の恋愛モノやスポ根、バトル、推理、サスペンスなど様々なシーンに遭遇していきます。
この漫画、臨場感がハンパないです。スマホ画面、縦向きでロックして読みましょう。上にスワイプして、下へ読み進めていきますが、とにかくスマホのギミックを巧みに利用した表現が秀逸なのです。
例えば、漫画世界の穴に落ちるシーン。素早くスワイプすると、まるで自分自身も一緒に落ちたような感覚に。また、主人公がこちらに呼びかけてきたり、スマホを上下逆にして読んだり(だからロックしておいた方が良い!)と、自分も一緒にその世界にいるかのような感覚になります。そもそも、漫画を縦に読んでいくなんて新鮮です。
読み終わると「あぁ、そういえばココに居たんだ」と、主人公と同じような気持ちになることでしょう。ちなみに私は、ちょうど20分で読了。まさに、この1コマの中に単行本1冊が詰め込まれています。スマホならではの演出、1コマの中で展開される場面転換の工夫など、楽しめる要素が満載でした。
↓スマホ(推奨)↓
https://renta.papy.co.jp/renta/pub/lp/longest_tatecomi.htm
「前例がない」、「漫画を読む=その世界に没入」凸ノ高秀
ギネス世界記録を獲得した凸ノ高秀先生は「男に生まれたからには、1度は世界一になりたいものと子供の頃から思っていたので、とても嬉しい」と感想を述べました。
また、25mという漫画を作る上で大変だったことと工夫した点については「前例がないため、検索しても作り方のノウハウ なども存在せず、話作りから何から全て手探りという状況」とし、「スマホ縦スクロールで読むことが楽しくなるギミックと、漫画を読むこと=その世界に没入することという視点を、キャラを通して読者に追体験してもらえるようなシナリオ作り」だとコメント。
凸ノ高秀先生の気合いと技術が結集した「世界一長い1コマ漫画」。不思議なウサギに連れられて、新感覚の世界に迷い込んでみては。お時間ある時に。