1月下旬に関東ではめずらしく記録的な積雪を記録したが、それもつかの間、明日明後日にも再び首都圏に雪が降るという。大事な打ち合わせや約束がある人にとっては、天気予報が外れてくれることを祈るばかりだが、もしも雪が降ってしまったら、どんなことに気をつけるべきだろうか。
ダッシュは厳禁! 急ぐときほど“すり足”がいい
雪が降れば決まって首都圏の交通網はマヒする。電車は遅延・運休。タクシーやバスは長蛇の列。頼りになるのは自分の足しかない。とはいえ、そんなときに走って転んでしまえば、大きなケガをしてしまう。先日の雪でも、都内で200人を超える転倒・追突事故があったという。
もし、雪道を急ぐのであれば、「すり足」を覚えておきたい。俗に言う“ペンギン歩き”は「足を高く上げず、歩幅を小さくして、前傾姿勢で歩く」がコツ。雪を踏み固めながら、ゆっくり、慎重に歩くことだ。
雪質によっては、傘を差さないが賢い理由
雪の日には傘を差している人を多く見かけるが、必ずしもそれが正解とは限らない。というのも、傘を差すかどうかも、じつは雪質を見極めて使い分けたほうがよかったりするからだ。
たとえば、ウェザーニュースが全国の会員に「雪の日に傘を差すか、差さないか」というアンケートを行ったところ、北海道や東北地方は「傘を差さない」とする人の割合が多かった。
水分を含まないサラサラの雪は払えば落ちるというのが理由で、首都圏のように水分を多く含む雪の場合は、傘があったほうがよいという結論だ。割合としては、傘を差したほうがいいのかもしれないが、積もりそうな場合は、「あえて傘を差さない」というのも一つの方法なのだ。
転倒しやすい場所をあらかじめ押さえておく
みぞれ混じりの雪で路面凍結しやすい場合、あらかじめ転倒しやすい場所を押さえておくことも効果的な雪の対策になる。地下鉄や地下街からの出入り口、タイル張りの道路、バス停の乗り場、横断歩道etc。人や車の往来が激しいところは雪が踏み固まって、一層滑りやすい。
滑り止めがついていない革靴やヒール、パンプスはとくに転倒の危険が高いので、簡易式スパイクや靴用スノーチェーンなどを用意するのがベターだ。雪の日は急ぐときほど、危険が多い。過去に痛い思いをしたという人ほど、いろいろな備えが必要だ。