お笑い芸人のチャンカワイさんがブログで、娘さんが東大の「赤ちゃん研究員」に認定されたと報告し話題になりました。
Wエンジン チャンカワイ オフィシャルブログより
http://ameblo.jp/chan--kawai/entry-12236164636.html
なんでも奥様が妊娠中から、「世のために役に立つ第一歩を赤ちゃんから体験させてあげたい」と願っていたそうで、研究室から招待状が届いた時は大喜びだったそうです。
そこで、「赤ちゃん研究員」について調べてみました。
わからないことが多い
まだ話せない赤ちゃんは、目がどういうふうに見えていて、耳ではどんなふうに音を聞いているのか、判明していない点も多いそうなんです。
例えば、「物体の動きをどのように認識しているか」「周囲にいる人の表情や言葉をどのように認識しているか」といったコミュニケーションを取る際に必要な情報を赤ちゃん発達の段階でどのように取り込んで行くのか?
…ということに取り組んでいます。その研究機関に協力する研究員が赤ちゃん、というわけです。各機関には研究命題が定められているようで、対象年齢の子どもを募集しています。
東大、京大も募集中
出典:http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~sitakura/infant_scientist.html
チャンカワイさんのお子さんは東大でしたが、全国の大学や研究機関で協力してくれる赤ちゃんを募集しています。ネット検索すればヒットするでしょう。幾つかのHPを見てみて、だいたいの内容を簡単におさらいします。
【調査対象】
新潟大学など早いところで生後2ヶ月から。だいたい18ヶ月(1才半)、2才まで。中には「子ども研究員」といって3才~8才児の研究員を募集していたりもします。
【調査内容】
赤ちゃんに脳波計を付け、モニターに映るものを見せたり、音を聞かせたりして反応を見るということを行う場合が多いようです。
例えば、「ニュース・大人同士の会話」と「子供向けの番組・語りかけ」で、つまらない反応とおもしろい反応にどんな違いが出るか?「日本語の標準語」と「外国語の方言」を聞かせて、どっちがおもしろいと反応するか?おかあさんと一緒にアニメなどを見た場合と赤ちゃんだけ一人で見た場合の違い、など。
その様子をビデオカメラで撮影して動きを分析します。もちろん、赤ちゃんが嫌がるようなことはしませんし、嫌がったら中止にもなります。他の赤ちゃんと出来不出来を競うものではありません。優劣をつけたりしません。
こんなメリットも?
チャンカワイさんのブログにもありましたが、「睡眠の研究」の際、研究員の方が赤ちゃんをおもちゃであやし、ギュッと抱きしめて、背中をポンポンとリズム良く叩くと、あっという間に寝てしまって感動したそうです。
このような、育児のちょっとしたテクニックも学べるかもしれません。困っていることや分からないことがあれば相談にも乗ってくれるでしょう。
育児用品のメーカーと共同で実験に参加したらグッズを沢山もらえた方もいたとか。いろいろな実験のデータを知らせてくれる場合もあり、赤ちゃんの成長具合が数値で見られて嬉しいという声も沢山寄せられているそうです。
迷惑をかけてしまうかも…
保護者の中には、うちの子はグズりやすい、落ち着きがない、だから申し込んでも迷惑になるかも、という相談もあるとか。体調が優れずドタキャンしても、急にぐずって研究ができなくても、ご心配なく、全ては織り込み済みです。概ね研究室には、おもちゃもあるし授乳室やオムツ替えができる部屋も設けてあるそうです。
研究員は赤ちゃんに関するスペシャリストばかり、赤ちゃんと保護者さんにも優しいんです。
時間は?
研究に要する時間は、内容によって様々ですが短くて5分ほど。長くても30分ほどで、研究所に到着から終了までは長くても60分くらいだそうです。
謝礼も!
研究内容によってまちまちですが500~3,000円程。(交通費は出ないところが多いのでご確認を)
いろいろ調べましたが、今のところ大きなトラブルが発生したという例は見当たりませんでした。問い合わせも結構増えていると聞きました。なかなか入れないキャンパス内が見られるのも楽しそうです。
あなたの赤ちゃんが、未来の赤ちゃんの役に立つかもしれません。時間と研究に興味が湧いたら参加してみてはどうでしょうか。