蒸し暑い日にはキンキンに冷えたビールが飲みたいっ!夏真っ盛りの今はそんなふうに思っている人も多いと思いますが、ちょっとだけ待ってください!!じつは冷やし過ぎたビールってじつはベストじゃないってご存じですか?食べ物や飲み物には、食べたときに美味しく感じられる“最適温度”があって、ベストな温度にすることで味覚にも変化があるんです!
美味しさの適温は、「体温」が基準となる
まず知っておきたいのは、味の感じ方。一般的に味は、口の中の温度や体温に左右されるといいます。たとえば、舌で感じられる五味(甘味・塩味・旨味・酸味・苦味)のうち、塩味は体温より高いと味の感じ方が柔らかくなり、甘味は体温に近い36~37度でより甘く感じるといいます。つまり、自分の体温を基準に、食べ物の適温を考えるのがいいのです。
フローズンビールはやり過ぎ?それとも美味しければOK?
最近は、マイナス温度で凍らせたフローズンビールなるものがありますが、これもじつは万人が美味しいと感じる温度ではないのです。では、夏の定番、ビールは何度が適温なのでしょうか??各メーカーのHPではビールの最適温度は以下のように出ています。
・サッポロビール……夏は4~6度、冬は7~9度
・サントリー……夏は4~6度、冬は6~8度
・キリンビール……6~8度が目安
・アサヒビール……(スーパードライの場合)5~6度
夏場はおおよそ4~6度くらいで冷やせば間違いはなさそうです。
各社で共通しているのは、ビールはキンキンに冷やし過ぎると、泡立ちが悪くなるということ。4時間ほど冷蔵庫で冷やすと、飲みごろの温度になるといいます。ちなみに同じアルコールでもワインは適温が違います。白ワインは5~10度、赤ワインは常温15~20度くらいが理想なんだとか。
フルーツも冷やし過ぎはダメ?美味しい甘さはこの温度で!
縁日で割りばしに刺さった冷やしメロンやスイカ、パイナップルが売っています。こうしたフルーツもただ冷やせばいいってもんじゃありません。果物の種類にもよりますが、理想煎甘さや香りを楽しむために10~15度が理想といいます。
総じて果物は冷蔵庫に入れておくと甘味が増すといわれますが、たとえば、スイカでいえば、冷やし過ぎることで甘味が半減してしまったり、メロンのように冷やすと熟成が止まってしまうものもあるので、食べる直前に冷蔵庫に入れておきましょう!そのほかの食べ物飲み物で最適温度は次のとおりです。
・煎茶……60~70度(テアニン、カフェイン、カテキンのバランスが大事)
・ご飯……55~60度(冷めるとでんぷん質が変化して味の劣化につながるので注意)
・味噌汁……65~70度(塩分がちょうどよく感じる温度が理想)
・牛乳……12~15度(乳糖という甘い成分は温めると甘く感じるため、ホットミルクにするときは53~57度がちょうどいい)
夏場はとにかく冷たいものが美味しいと感じやすいですが、食べ物や飲み物の種類によっては一概にそうとはいえません。食べる人の体温を基準にしながら、ベストな温度で出してあげましょう。