【意思】それとも【意志】?よく意味を間違える漢字をおさらい!

2016/04/12
放送作家 石橋アキ江

新年度が始まり、これからお世話になる方、離れてしまった方に近況をお知らせする手紙やメールを送るなど『言葉』に気を付けたい時期ですよね。

 

そんな『言葉』ですが“いし”って「意思?」「意志?」あれ?どっちだったかしら……なんてことありませんか?とくに漢字は間違えて覚えやすいのではないでしょうか。千葉県内の大手塾に勤める講師の方に伺ってみると、そもそも、意味が違っていることにすら気がつかず、使っていることも多いとのこと。

 

同じ読み方で意味が違っていたり、一文字違っただけで意味が変わってきたり。日本語って本当に難しいですよね。そこで間違いやすそうな漢字を調べてみました。

『意思』と『意志』

『意思』……

自分の考えを相手に向かって明らかにする。

(例)「意思表示」

 

『意志』……

何とかしたいという積極的な心が入る。

(例)「意志薄弱」

*ただし、法律用語は『意思』を使っています。

『聞く』と『聴く』

『聞く』……

漠然ときく(きこえる)場合。

 

『聴く』……

積極的に意識してきく場合。

*ただし、尋ねる、従うという意味では「聞く」を使います。

『制作』と『製作』

『制作』……

自分で考えて整え、定めるような場合に使います。

(例)芸術など、作品を生み出す場合。「絵画を制作する」

 

『製作』……

ものをこしらえるという場合に使います。

(例)工業製品をつくるなど、つくるだけの作業の場合に使います。「部品を製作する」

『伯父』と『叔父』

『伯父』……

父母の兄および父母の義理の兄(父母の姉の夫)を指す。

 

『叔父』……

父母の弟および父母の義理の弟(父母の妹の夫)を指す。

*また「小父」は、血縁関係のない中年の「おじさん」のことです。

『精算』と『清算』

『精算』……金額を細かく計算して結果を出すこと。

(例)「運賃を精算する」「出張費を精算する」など 

 

『清算』……

今までの貸し借りをすべて整理して後始末をつけること。

(例)「会社を清算する」「二人の関係を清算する」など

『羽』と『羽根』

『羽』……

鳥や昆虫など、体にくっついている状態。

(例)「羽を伸ばす」「羽を広げる」

 

『羽根』……体から離れてバラバラにされた状態。

(例)「赤い羽根募金」「羽根布団」

*また『扇風機』のように、羽形に加工されたものは『羽根』と書きます。

『体制』と『態勢』

『体制』……長期的な取り組みの場合に使う。

(例)『生産体制』 

 

『態勢』……短期的、部分的な取り組みの場合に使う。

(例)『増産態勢』

まだまだありそうですが、間違えやすい漢字も、本や新聞を読むと自然と意味を習得できるかも知れません。また、漢字のパズルやナンクロなどもあるので、楽しんで覚えるのも手ですね。

 

最近、学校生活の中に【朝読書】なる活動を取り入れているところが増えているようですが、活字を読むのは受験勉強どころか、大人になった時、日常生活をしていくうえで必要不可欠。ぜひ、この機会におさらいしてみてください。

 

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放送作家 石橋アキ江
この記事を書いた人

放送作家 石橋アキ江

"テレビ番組、ラジオ番組の構成や脚本を執筆中。 中学校教員として十年以上の経験から、現場で悩みを抱える多くの人達に人生は楽しいものだと思ってもらえる作品を提供したいと日々模索中。参加作品「神秘に触れる夜」「ADVANCE EARTH」「携帯恋愛アプリMYNAME」など。"

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