熱帯魚雑誌で紹介される色とりどりの熱帯魚たち。
最近では、熱帯魚水槽のアクアリウムがインテリア雑誌などにも登場しています。
泳ぐ宝石・熱帯魚。
その魅力を熱帯魚本人に、飼育歴30年のベテランアクアリスト・アロワナ太郎がインタビューしてきました。
熱帯魚界のアイドル・グッピー
グッピー(以下、グ)「はい。わたしたちグッピーは、熱帯魚界のアイドルって呼ばれているんです」
ア「自分で言い切っちゃうところなんてさすがですね」
グ「“綺麗!丈夫!飼いやすい!”なんてったって三拍子揃ってますから♡」
ア「熱帯魚はグッピーに始まり、グッピーに終わるって言われますものね」
グ「えっ?!なんですかそれ?」
ア「“釣りはフナに始まりフナに終わる”って言われるように、熱帯魚はその飼いやすさや交配の奥深さから、“グッピーに始まりグッピーに終わる”と例えられるじゃ……」*注1
グ「シクシクシク(突然泣き出す)」
ア「ど、どうしました?」
グ「やっぱり、あなたも思っているんでしょう!」
ア「な、なにをですか?」
グ「グッピーは、メスよりオスの方が綺麗だってッ!(怒)」*注2
ア「そ、そんなことないですよ。メスにはメスの可愛さがあるじゃないですッ!」
グ「オスよりデカいんですよッ!シッポの大きさは小さいのに。いつも雑誌に写真が載るのはオスばっかり。わたしだって本当はオスに生まれて熱帯魚雑誌の表紙を飾りたかったたわよ〜ッ!!エ〜ン(大泣)」
ア「(汗)と、ところで、今度、新曲を出されるとか?」
グ「『淋しい熱帯魚』っていいます』
ア「それってWinkの曲じゃないですか?」*注3
グ「バレました?」
ア「……バレバレですけど」
グ「ウッ!く、苦しい……」
ア「ど、どうしました?!大丈夫ですか?」
グ「こどもが生まれました!100匹」*注4
ア「お、おめでとうございます」
グ「わたしたちグッピーは卵じゃなくて、魚の形で生まれてくるんです」
ア「卵胎性ってやつですね」
グ「ポッ(顔を赤らめる)」
ア「なんで顔赤らめてるんですか?」
グ「……いやらしい」
ア「全然、いやらしくないですよ!」
グ「旦那にも見せたことのない出産シーンを赤の他人に見られるなんて……恥ずかしい」
ア「それがグッピー飼育の特徴であり、楽しみじゃないですか」
グ「パクッ、パクッ、パクッ」
グッピーのこどもたち「キャー!おじちゃん助けて〜!ママに食べられる〜!」
ア「し、しまったッ!こどもたちは、水草や石の影に隠さないと食べられてしまうんだった!ほら、こどもたち逃げて逃げて!」
(グッピーのこどもたちの避難成功)
ア「フ〜。あれッ?ところでママグッピーはどこに行ったの?」
グッピーのこども「シッポの綺麗なオスと二人でデートに行ったよ」
ア「……今日のインタビューはここまで!」
*注1…フナは初心者にも釣りやすく入門用の魚であるが、その実、奥深く“最後はまたフナ釣りに戻って来る”と言われている釣りのことわざ。
グッピーも同様に、熱帯魚の入門魚ではあるが、その愛らしさゆえに、どんなに飼育経験が豊富なアクアリストになっても、またグッピーを飼いたくなって戻って来るという意。
また、交配など奧が深く、その魅力に取り憑かれる人も少なくない。つまり、グッピー飼育は生涯の趣味になり得るということである。
*注2…オスの体長3〜4センチに対し、メスは5〜6センチとメスの方が大きい。オスは、綺麗な色や模様や大きな尾びれを持つのに対し、メスの体色は地味な色をしており尾びれも小さい。
*注3…1980年代後半から1990年代中期にかけて、ブームを巻き起こした鈴木早智子と相田翔子の2人組アイドルユニット。Winkが歌う『淋しい熱帯魚』のフリを多くの人々がマネをした。
*注4…一度の出産で30〜100匹の稚魚を産む。
アロワナ太郎のグッピー飼育3か条
・オスとメスをペアで購入して楽しむべし(3週間〜4週間でこどもを産みます)
・こどもの隠れ場所になるように水草を多めに植えておくべし
・こどもが生まれたらすぐに取り分けてあげるべし(専用ボックスを使用すると稚魚の飼育がしやすくなります)
グッピーを飼ってみよう!
いかがだったでしょうか。
グッピーの魅力が少しでも伝わったでしょうか。グッピーを飼いたくなった、あなた!飼い方は、こちらの本を手に取ってみて下さい。では、素敵なアクアライフを!チャオ!