薄給から始めてFIREを実現!Rickyさんに学ぶ投資の秘訣

2024/04/06
投資の先輩

薄給でも子育て中でも、FIREは夢ではありません。X(旧Twitter)で2万人以上のフォロワーを魅了する人気投資家、Rickyさんがその生きた証です。 ホテルマンとして働き、家計に余裕がない中でも着実に資産を築き上げ、経済的自由を手に入れたRickyさんの物語は、子育て世代にとって大きな希望となるでしょう。

本記事では、限られた予算の中でいかにして資産を増やしてFIREを達成したのか、Rickyさんからバリュー株投資について詳しくお話を伺いました。

こんにちは、Rickyさん。まずはじめに、ご自身の投資スタイルや哲学についてなど、自己紹介をお願いします。

Rickyさん(以下Ricky):こんにちは。私の手法はバリュー株への投資で、これは市場でその価格に比べて低く評価されている株式、つまり割安な株式に焦点を当てた投資方法です。この手法において、大きく分けて2つの点に注目しています。

まず、暴落に直面した際、ダメージを最小限に抑えること。そして資産額よりも年間配当を最大化することに重点を置いています。 具体的にはディフェンシブ銘柄、非減配、安定配当、増配銘柄を織り交ぜ、割安放置されたバリュー株に投資し、購入した株は一切売らない投資を行っています。

売却せずに資産を積み上げるとなると、相当な資産を築かれたのではないかと思いますが、現在の資産規模や、目指す年間利回りについてお聞かせいただけますか?

Ricky:具体的な数字は公開していませんが、家族四人が配当金のみで快適に暮らせる程度にはなりました。 目標利回りに関しては、市場の動向によって大きく変わるため、あえて数字を設けていません。ただ、税引き後でも年平均で10%程度を得られています。

年間10%とは素晴らしい成果ですね!Rickyさんの人生経験についてもっと知りたくなりました。これまでのご経歴を教えていただけますか?

Ricky:大学卒業後、ホテル業界で働いていましたが、そこでは長時間労働が常態化し、給与も満足に得られない、いわゆるブラック企業の環境でした。 その時期、精神的、身体的に限界を感じ、不労所得を得て自由に生きることへの憧れが強まりました。その後、いくつかの職を経験しましたが、就職氷河期世代ということもあり、どこも労働条件は厳しく、不労所得による生活への思いは日に日に強くなっていきました。

その厳しい状況の中で、どうやって前向きな気持ちを保ち続けたんですか?

Ricky:給料は周りと比べて少なかったのですが、投資で徐々に資産を増やし、リタイアに近づいていると感じることが、未来に向けての一筋の光でした。厳しい毎日でも、自分の努力が徐々に実を結んでいることを感じられたからこそ、前を向いて歩き続けられました。

長時間労働と厳しい労働環境におかれながらもFIREを達成できた、そこまでの道のりはどのようなものでしたか?

Ricky:25年間のバリュー株投資は、家族が増えていく中で挑戦の連続でした。結婚して2人の子供ができ、自然と出費も増えましたが、それでも47歳でFIREを達成しました。 正直、短期間で大きなリターンを手にしている人を見て羨ましいと思うこともありました。しかし、リーマンショックのような暴落はいずれまた訪れる。一度きりの人生で大きな失敗は避けなければならない。と自分を戒め、焦らずじっくりと投資を続けてきました。

少ない給料の会社員でありながら、市場の暴落を乗り越えてFIREを実現した。その背景にある投資経験を私も知りたいです!冒頭でお話しいただいた暴落対策と配当金の最大化について、詳しく教えてください。

Ricky:まずは暴落対策の視点ですが、私は長い投資人生で何度も暴落を経験してきました。特にリーマンショックの際には、誰もが知る有名企業でも株価を70%以上も下落させたことから、資産減少を最小限に抑える戦略の必要性を痛感しました。 そこから暴落時にも揺るがない安定した企業、いわゆるバリュー株に注目しています。

これには、業績が景気の変化に左右されにくいディフェンシブ銘柄や、安定した利益を生み出しているのに価格が低く評価されている企業、配当を継続している企業が含まれます。

景気の影響が少ない業界や、その価値に比べて株価が低いと思われる企業、そして安定して配当を続けている企業を要チェックということですね。

Ricky:その通りです。安定していて、かつ将来も期待できる企業を選ぶことが大事だと考えてます。 例えば、過去10年でEPS(利益)が安定していたり、成長している企業、リーマンショック時に赤字に転落しなかった企業、自己資本比率が高い、減配していない、PER×PBRが低位、、、こういった銘柄は、景気の波に強いと考えられます。

その上で、配当を安定的に出し続ける企業、すなわち非減配銘柄や、業績が景気の変化に左右されにくいディフェンシブ銘柄を選んでいます。 さらに、不測の事態に備えて、現金の保有比率も高く保つようにしています。これにより、市場が下落した際にも落ち着いて行動でき、かつ資産を増やすチャンスを掴むことができます。

現金比率を高めに保つことで、市場の暴落など予期せぬ状況に柔軟に対応できるわけですね。

Ricky:現在は、金融資産の約35%を現金として持っています。これにより、ほとんどの銘柄が急落するような暴落時でも、安心して対応できる余裕があります。 特に私はFIREしているので給与収入がありません。そのため、もしすべての資産を株に投資していた場合、暴落時に狼狽売りしてしまう可能性すらあると想定しています。

市場が急落した際にも、この高い現金保有比率があれば、多くの人がパニックに陥る中で冷静な判断を下すことが可能になります。さらに、市場が落ち込んだ時には、価格が下がった質の高い銘柄を購入する絶好の機会をもたらします。 実際、私は過去の市場の暴落時に、優良な株を安く買えた事でポジティブな気持ちになれましたし、その当時買った銘柄は、その後の株価上昇と増配により、資産形成に大きく貢献しました。

投資先として配当金の最大化を目指す際、どのような企業を選ぶべきでしょうか?

Ricky:最初に注目すべきは、現時点で配当が安定しており、かつ高い配当を提供している企業です。特に無理して配当を出しておらず、経済的な不安があった時期でも、配当の減少を最小限に抑えた企業は積極的に検討します。

次に、増配の可能性がある企業にも目を向けます。これには、すでに増配傾向にある企業や、今後業績が向上して増配が期待できる企業、そして積極的な株主還元政策を掲げている企業が含まれます。ただし「増配トラップ」には注意が必要です。

「増配トラップ」とは具体的にどのようなものですか?詳しく教えてください。

Ricky:私が勝手に呼んでいる造語なのですが、「増配トラップ」は、表面上は配当を増やしている企業に投資する際のリスクです。 例えば、配当を毎期増やしている銘柄でも、その増配率が低い場合、他の高配当銘柄と比較して、長期間で見ると受け取れる配当金の総額が少なくなる可能性があります。

また、増配を続けるためには、企業の業績が伸び続ける必要がありますが、これは予測が難しいです。 そのため、投資判断時には、増配の実績だけでなく、配当利回り、企業業績の安定性、成長の可能性を総合的に評価し、慎重に銘柄を選ぶ必要があります。

ありがとうございます。「増配トラップ」は、私たち投資初心者も十分気を付けなければなりませんね。Rickyさんが配当について注視していることがよく分かりました。

Ricky:おっしゃる通り、最も重視しているのは配当の安定性です。

生活費の全てを配当に依存しているため、増減配を繰り返す企業よりも、安定して高い配当を提供する企業、または増配の傾向にある企業を選定しています。 また20代の頃、デイトレードに多くの時間を費やしましたが、今では反省しています。 「人生や家族との時間が主で、投資は従」であるということ、その姿勢を忘れないようにしたいです。

その上で投資は生涯に渡って取り組んでいける、最高の知的ゲームだとも考えています。

そんなRickyさんの投資に影響を与えた書籍や人物について、ぜひ紹介してください。

Ricky:ベンジャミン・グレアムの著書「賢明なる投資家」、本多静六の「私の財産告白」、そしてバートン・マルキールの「ウォール街のランダムウォーカー」です。 これらの書籍は、株式投資における基本原則、心構え、市場の動きに対する深い理解を提供する投資の古典と言えます。

それぞれが強調する、研究と分析に基づいた投資へのアプローチは、Rickyさんのスタイルと合致していますね。では、投資を始めたきっかけや最初に投資したものについても教えていただけますか?

Ricky:投資を始めたきっかけは、幼い頃に銀行に預けたお年玉が、高金利の恩恵を受けて増えたことからです。この経験で経済や金融に興味を持ち、大人になったら投資をしようと決めました。 社会人になってからは、本格的に投資を開始し、最初に選んだのは豪ドル債でした。

初めての投資が豪ドル債というのは珍しいかもしれませんね!その後の投資での最初の成功体験や直面した障壁、それをどう克服したかについて教えていただけますか?

Ricky:長年投資をやっておりますが、不思議と成功体験を感じる事はありませんでした。ただ、FIREを実現した瞬間の喜びは格別でした。それまでの道のりは、分散投資によるゆっくりとした資産の増加で、大きなリターンを瞬時に得ることはありませんでした。

投資の成功体験を感じづらかったのはなぜだったのでしょうか?

Ricky:分散投資を徹底していたため急激に資産が増えたこともなく、常に慎重に投資をしていたからだと思います。特にリーマンショックやコロナショックでは次から次へと悪いニュースが入ってきて心が折れそうになりました。

ネットを見れば、リーマンショック時は「資本主義の崩壊か」「100年1回の大不況」「回復までに30年か」などと煽られ、コロナショック時は「100年ぶりの世界的パンデミック」「前例のない規模の経済活動の停止」など不安を書き立てる見出しが溢れていました。

かなり疑心暗鬼になってしまいましたが、現物取引であればマイナスはないと腹を括り、買い増しを続けました。 後になってみれば、その時期にもっと積極的に投資していれば、資産をさらに増やせたかもしれません。それでも、当時買った株式がその後大きく値上がりし、FIREへの道のりを大きく短縮してくれたのは間違いありません。

では読者の皆さんへ、Rickyさんが得た成功への教訓を教えていただけますか?

Ricky:もちろんです。私が学んだ最大の教訓は、とにかく長く投資の世界に居続ける事が大事ということです。 そのためには短期間で大きなリターンを追求するよりも、いかに負けないか、いかに下落局面でのマイナスを最小限に抑えるかという視点が重要です。 株式投資は長期的に見ればプラス期待値が見込めます。ただ、数ある投資対象の中でもハイリスク・ハイリターンにカテゴライズされる投資です。そんな攻めの投資であるからこそ、守りの姿勢を重視するようにしています。

Rickyさんの「守りの投資術」に関する姿勢ですが、FIRE前後で変わらないのでしょうか?

Ricky:FIREを達成した後でも、私の投資スタイルは変わりません。実際、退職した今だからこそ、これまでの方法を維持することがさらに重要だと感じています。 投資情報の多くは株価の動きに目を向けていますが、私のアプローチは少し異なります。私にとって最も重要なのは、配当金の最大化です。「投資した金額が将来どれだけの配当を生み出すか」という点に重点を置き、株価の上昇よりも、配当金の最大化を優先して銘柄選択を行っています。

なるほど、「配当が主、株価は従」という考え方ですね。そのスタイルを選んだ理由は何ですか?

Ricky:株価の変動に一喜一憂することなく、配当金を確実に得られる点が気に入っています。私自身、トレード技術に自信がないこともあり、保有する株式を売却せずに長期保有することで、株式から得られる長期的な恩恵を辛抱強く待つスタイルが、自分に合っていると感じています。

最後に、今後の展望と投資以外での目標についてもお聞かせください。

Ricky:日本は少子高齢化という大きな課題を抱えていますが、治安の良さ、発展したインフラ、勤勉な人々といった優れた投資環境があります。日本企業が海外市場での売上拡大や事業の選択と集中、合併、技術革新を進めることで、人口減少の課題に打ち勝てると信じています。 もちろん、私は引き続き日本株への投資を継続します。

バブル期を経験した一人として、今の日本経済の置かれた状況をとても悔しく思います。国際的な地位も低下する一方です。日本人は本来楽観的で明るい国民性です。閉塞感の強い時代ですが、もっとインプットに力を入れて日本を明るくできるようなアウトプットを積極的にしていきたいです。

ありがとうございました。日本の未来を信じているRickyさんの洞察と前向きな姿勢は、多くの読者にとって大きなヒントとなるでしょう。今後も応援しています!

Rickyさんは、X(旧Twitter)で積極的に情報発信を行っています。皆さんからの応援コメントもお待ちしております。

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投資の先輩

投資家を繋げるプラットフォーム「投資の先輩」です。 運営:株式会社富士山マガジンサービス

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