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10月6日にムラサキパークららぽーとEXPOCITY(大阪府)で、第7回マイナビ日本スケートボード選手権大会、ストリート種目の決勝が開催され、男子は佐々木音憧(17歳)が初優勝。準優勝は長井太雅(17歳)、3位には八島璃央(15歳)がそれぞれ表彰台入りした。
女子は織田夢海(17歳)が昨年に続いて連覇。
準優勝はパリオリンピック金メダリストの吉沢恋(15歳)、3位はパリオリンピック銀メダリストの赤間凛音(15歳)となった。
今大会はワールドスケートジャパン2025年度の強化選手候補の選出も兼ねており、来年春に開催予定のワールドスケートジャパン日本オープンとの2大会の結果を総合的に評価して、強化選手が決定されるとのこと。
ストリート種目は45秒間コース内を自由に滑って技を披露するランを2本と、1つのセクションで1発技を行うベストトリックを5本行い、ランの最高得点とベストトリックの上位2本を合わせた合計得点で順位が競われる。
今大会、男子はオリンピアンの出場が一人もなかった。
(東京五輪・堀米雄斗、白井空良、青木勇貴斗、パリ五輪・堀米雄斗、白井空良、小野寺吟雲)
【男子ストリート・日本選手権初優勝/佐々木音憧】
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9月にイタリアで開催されたワールドスケートゲームズ2024を制し、現世界王者の佐々木音憧。
今大会は予選をトップ通過、準決勝2位で決勝へと進む。
迎えた決勝1本目のラン。
バンクをインポッシブルで上がり、クォーターでフロントサイドキックフリップ。
ハンドレールをバックサイドノーズブラントスライド、バンクからのレールでフロントサイド180スイッチフィーブルグラインド。
サスキグラインドでバンクインすると、バンクをトレフリップで上がり、クォーターでフロントサイドブラント。
ダウンレールで、ノーリーヒールフリップフロントサイドノーズブラントスライド。
バンクをバックサイドビッグスピンで上がろうとするもミス。
最後はハンドレールで、ハーフキャブバックサイドスミスグラインドを決めると、95.05点の高得点を獲得。
途中ミスがあったにも関わらず、ランをトップで終えてベストトリックに臨む。
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以下、佐々木音憧のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(ハンドレール)キャバレリアル バックサイドノーズブラントスライドを決め、94.90点を獲得。
2本目(ハバレッジ)キャバレリアルノーズグラインドを決め、この日最高得点となる95.47点を獲得。
3本目(ハンドレール)キャバレリアル バックサイドノーズブラントスライドからのビッグスピンアウトを狙うがミス。
4本目(ハンドレール)再びキャバレリアル バックサイドノーズブラントスライドからのビッグスピンアウトを狙うがミス。
5本目(ハンドレール)三たびキャバレリアル バックサイドノーズブラントスライドからのビッグスピンアウトを狙うがミス。
ベストトリックは全てキャバレリアルからの複合技で攻め続け、2位に約11点差をつけての大勝となった。2021年の第4回日本選手権では兄の佐々木来夢が優勝しており、兄弟での日本選手権制覇を果たしたことになる。
インタビューでは「次こそオリンピックに行きたいです」と話し、ロサンゼルスオリンピックへの意欲を見せた。
【Phoenix AM優勝の実力者/長井太雅】
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アメリカのアリゾナ州で毎年開催されている、アマチュアスケーターにとって世界的な大会、Phoenix AM(フェニックスアマ)2024の王者でもある長井太雅。
今大会予選を5位通過、準決勝を3位で決勝へと駒を進める。
決勝のラン1本目では、ハンドレールでバックサイド180ノーズグラインド。
バンクからのレールでハーフキャブノーズグラインド。
同じセクションで、ビガースピンキックフリップ フロントサイドボードスライド。
ヒップでノーリーフロントサイド180からスイッチKグラインド、ダウンレールでスイッチフロントサイド270ボードスライド。
クォーターでバックサイドノーズブラント、バンクからのレッジでノーリーバックサイドKグラインド。
最後はハンドレールでビッグスピン フロントサイドハリケーングラインドをフルメイク。
得点92.53を獲得し、佐々木に次ぐ暫定2位でベストトリックに臨む。
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以下、長井のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(ハンドレール)ビッグスピンフロントサイドブラントスライド ショービットアウトを決め、90.07点を獲得。
2本目(ハンドレール)バックサイド270ノーズブラントスライドをミス。
3本目(ハンドレール)続けてバックサイド270ノーズブラントスライドを狙うがミス。
4本目(ハンドレール)バックサイド270ノーズブラントスライドをしっかり決めきり、91.96点を獲得。
5本目(ハンドレール)バックサイド270ノーズブラントスライドからの270アウトを狙うがミス。
最終的には90点台の高得点を3つ揃える、素晴らしいパフォーマンスを見せて準優勝に輝いた。
【勢いに乗る15歳/八島璃央】
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今年4月に今大会の開催場所でもあるムラサキパークららぽーとEXPOCITYで開催されたAJSAプロ戦で優勝し、勢いに乗る八島璃央。今大会は予選を7位で通過、準決勝トップで決勝へと進んだ。
決勝のラン1本目ではミスがあり、迎えたラン2本目。
ハバレッジでキックフリップフロントサイドノーズグラインド。
バンクからのレールでフロントサイドハリケーングラインド、そこからワンフットオーリーでバンクイン。
トレフリップでバンクを上がり、ダウンレールでスイッチフロントサイド270ボードスライド。
クォーターをフロントサイドブラント、バンクからのレッジでフロントサイド180ノーズグラインドリバート。
ラストはハンドレールでキックフリップ フロントサイドスミスグラインドを決めて、フルメイク。
92.19点を獲得し、暫定3位でベストトリックに臨む。
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以下、八島のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(ハンドレール)キックフリップフロントサイドノーズグラインドを決め、91.51点を獲得。
2本目(ステア)スイッチビッグスピンヒールフリップをミス。
3本目(ステア)スイッチビッグスピンヒールフリップを決め、85.88点を獲得。
4本目(ハバレッジ)キックフリップバックサイド180ノーズグラインドを狙うがミス。
5本目(ステア)ハードフリップバックサイド180を狙うがミス。
ランでの高得点から有利に展開を進め、ベストトリックでも1本目に90点台のハイスコアを叩き出し、見事3位で表彰台入りを果たした。
【女子ストリート・大会2連覇/織田夢海】
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パリオリンピック予選大会では悔しい思いをし、ロサンゼルスオリンピックに誰よりも強い思いを抱く織田夢海。今大会予選を3位通過、準決勝は7位で決勝に駒を進める。
決勝のラン1本目では、ハンドレールでキックフリップフロントサイドボードスライド、ヒップでバックサイドキックフリップ、ステアでキックフリップ、バンクからのレッジでキックフリップバックサイド50-50グラインドなどをフルメイク。
得意のキックフリップからのトリックを中心としたラン構成で、71.80点を獲得。
2本目のランではさらに得点を伸ばし、76.22点。
ランを終えた時点では3位でベストトリックへ挑む。
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以下、織田夢海のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(ハンドレール)キックフリップ フロントサイドフィーブルグラインドをミス。
2本目(ハンドレール)キックフリップ フロントサイドフィーブルグラインドを決め、92.30点を獲得。
3本目(バンクからのレール)バックサイドKグラインドからのノーリーフリップアウトを狙うがミス。
4本目(バンクからのレール)バックサイドKグラインドからノーリーフリップアウトを決め、この日最高となる93.35点を獲得し、一気に首位につける。
5本目(バンクからのレール)キックフリップからのトリックを狙うがミス。
終わってみれば2位に12点以上の差をつけての優勝を果たし、競技後のインタビューでは「大会に出るかすごく迷ったんですけど、出るからには絶対優勝したいと思っているので、優勝できて嬉しかった」と話した。
【これぞ金メダリストの集中力/吉沢恋】
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パリオリンピック金メダリスト、吉沢恋。
今大会、予選を5位で通過し、準決勝2位で決勝に進む。
決勝のラン1本目。
ハンドレールでキックフリップフロントサイドボードスライド、バンクからのレールでバックサイドリップスライド。
バンクをキックフリップで上がり、クォーターでフロントサイドブラント、ダウンレールでビッグスピンフロントサイドボードスライド。
バンクからのレッジでバックサイドノーズスライドビッグスピンアウト。
最後はハンドレールで、バックサイドスミスグラインドを決めてフルメイク。
得点75.58点を獲得する。
ラン2本目では、バックサイドリップスライドを、バンクtoバンクでトレフリップに変えるとさらにスコアを上げ、78.60点を獲得。
ランを終えた時点では、暫定首位でベストトリックに進む。
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以下、吉沢のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(ハンドレール)ビッグスピンキックフリップ フロントサイドボードスライドをミス。
2本目(ハンドレール)再びビッグスピンキックフリップ フロントサイドボードスライドを狙うがミス。
3本目(ハンドレール)三たびビッグスピンキックフリップ フロントサイドボードスライドを狙うがミス。
4本目(ハンドレール)ビッグスピンキックフリップ フロントサイドボードスライドを決めきり、90.30点を獲得。
5本目(ハンドレール)フロントサイドハリケーングラインドを決め80.78点を獲得。
ベストトリックでは3本続けてミスしてしまい、後がなくなってからのラスト2本。
プレッシャーがかかる場面でしっかり決めきり、ここ一番の集中力の高さを見せての準優勝だった。
【新たなトリックにも期待/赤間凛音】
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パリオリンピック銀メダリストで、昨年の日本選手権は準優勝だった赤間凛音。
今大会では予選を2位通過、準決勝トップで決勝に進む。
決勝のラン1本目では、1発目のバーレーグラインド リバートを着地でミスしてしまうが、2本目のランではこれをしっかり決める。
さらに、バンクからレールでバックサイドスミスグラインド。
バンクtoバンクでフロントサイドビッグスピン、ハンドレールでフロントサイド270リップスライド。
バンクからのレッジで、フロントサイド180からフェイキー50-50グラインド、バンクからのハバレッジでフロントサイド180ノーズグラインドを決めて、フルメイクの滑りを見せると78.56点を獲得。
吉沢にわずか0.04点差及ばなかったが、暫定2位でベストトリックに臨む。
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以下、赤間のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(ハンドレール)バックサイドハリケーングラインドを決め、80.82点を獲得。
2本目(ハンドレール)フロントサイド270リップスライドを決め、1本目と全く同じ得点となる80.82を獲得し、早々に高得点を3本揃える。
3本目(ハンドレール)フロントサイドフィーブルグラインド 180アウトをミス。
4本目(ハンドレール)フロントサイドフィーブルグラインド 180アウトをメイクし、89.24点を獲得。
5本目(バンクからのレール)バックサイドスミスグラインドからフロントサイド180アウトを狙うがミス。
終始安定した滑りで高得点を加算し続け、最後はメイクできなかったが、新たな動きとなるトリックを見せた赤間が3位で表彰台入りした。
【第7回日本スケートボード選手権・男子ストリート結果】
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1位・佐々木 音憧-285.42(95.05/0.00/94.90/95.47/0.00/0.00/0.00)
2位・長井 太雅-274.56(92.53/0.00/90.07/0.00/0.00/91.96/0.00)
3位・八島 璃央-269.58(61.08/92.19/91.51/0.00/85.88/0.00/0.00)
4位・濱村 大征-259.50(76.56/78.03/0.00/86.79/94.68/0.00/0.00)
5位・藪下 桃平-258.70(87.14/90.94/84.14/83.62/0.00/0.00/0.00)
6位・安部 来夢-253.69(82.30/77.54/78.37/81.20/90.19/0.00/0.00)
7位・松本 浬璃-251.76(85.32/56.66/82.07/0.00/84.37/0.00/0.00)
8位・佐々木 来夢-81.54(81.54/79.69/0.00/0.00/0.00/0.00/0.00)
※ ()内はスコア内訳
【第7回日本スケートボード選手権・女子ストリート結果】
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1位・織田 夢海-261.87(71.80/76.22/0.00/92.30/0.00/93.35/0.00)
2位・吉沢 恋-249.68(75.58/78.60/0.00/0.00/0.00/90.30/80.78)
3位・赤間 凛音-248.62(57.00/78.56/80.82/80.82/0.00/89.24/0.00)
4位・松本 雪聖-239.08(69.84/68.86/0.00/81.20/88.04/0.00/0.00)
5位・丹野 莉愛-232.99(70.37/73.46/72.82/0.00/86.71/34.13/0.00)
6位・上村 葵-226.66(65.35/34.43/81.24/0.00/0.00/80.07/18.72)
7位・大西 七海-218.84(67.57/71.16/67.35/0.00/80.33/0.00/0.00)
8位・尾関 萌衣-202.42(53.19/62.40/70.78/0.00/0.00/69.24/0.00)
※ ()内はスコア内訳
写真 ©ワールドスケートジャパン
文 小嶋勝美
スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。
10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。