疲れたときやリラックスしたいときなどに、ふと、絵本を読みたくなる人もいるかもしれません。子どもにもわかりやすい言葉で書かれている絵本ですが、実は、とても深い内容が描かれていることもあるのです。絵本はこれから大人にも人気が出るかもしれません。
絵を眺めるだけで
子どもの頃、飽きずに眺め、今でも大切にしている絵本があります。それは『おおきなきがほしい』(佐藤さとる・著/偕成社・刊)。男の子が自分だけのツリーハウスを作りたがる、木の中にはこんなお部屋を作るんだ、中でホットケーキを焼くんだ、と夢はどんどん広がります。
その夢1枚1枚が美しい絵として描かれ、それを眺めているだけで、私までもが彼と一緒にツリーハウスでホットケーキを食べているかのようなそんな素敵なトリップ感に見舞われるのです。お気に入りの絵本には、絵を眺めるだけで幸せな気持ちになれたり、どこか遠くに旅した気分になれるような、そんな力があるものです。
言葉の壁を超える
近ごろ、海外の絵本が電子書籍で読めるのも新たな楽しみです。先日、私はと
もしかしたら今後は、いちいち翻訳作業をしなくても、AIが絵本の言葉を自動翻訳してくれるかもしれません。実際今、Kindleで絵本を読むと、わからない単語を押せば意味を教えてくれる機能がついているものもあるのです。少しずつ言葉の壁が取り払われ、世界の人と感動を共有しやすくなっているのは素晴らしいことです。
リラクゼーションに
『ELLE』2022年6月号には「やさしい気持ちになれる本」という特集記事があり、絵本などの心が温まる本を58冊紹介し「今私たちに必要なのは、穏やかに過ごす”やさしい時間”」とも書かれています。確かに最近の世の中は戦争や値上げなど穏やかではないトピックが多く、ほっとできる何かを探している人は多いかもしれません。
猫や犬など動物の本が多いので、表紙を眺めているだけでも和めます。なかでも気になったのは、絵本『大事なことはみ〜んな猫におそわった』(スージー・ベッカー・著/径書房・刊)。自分のペースで自分らしく生きる方法を、猫はこの本で私たちにまったりと教えてくれるかもしれません。