11月3日、足立区にあるムラサキパーク東京にて、AJSAプロツアー最終戦(全4戦)となるムラサキプロが開催され、青木勇貴斗が優勝。さらにAJSAプロツアー年間王者にも輝いた。
青木は今年9月に行われたストリートリーグ世界選手権でも見事、決勝進出の快挙(6位)を果たしており、今大会でもその実力を見せた。
他にも、8月に行われたXゲームズのアマクラス(NEXT X)で優勝の池田大暉やTAMPA PRO2019で3位の池田大亮、今年6月のDew Tourで2位の白井空良など豪華スケーターが出場し、コンテストを盛り上げた。
ムラサキプロはAJSA(日本スケートボード協会)が主催するプロクラスのツアー最終戦となっており、AJSAのプロ資格を持つスケーターによって予選・決勝ともに1分間のランを2本行い、順位を競う。
総合成績(全4戦)によって年間チャンピオンが決まる。
まさに次世代トリックの応酬!
青木勇貴斗「ノーリーヒールフリップ フロントサイドリップスライド」
日本選手権優勝、世界選手権でファイナルに残るなど、今年に入り本領発揮の青木勇貴斗。
山下京之助「360ダブルフリップ」
今年の日本オープン(第1戦)でも見せた、板を横に1回転、縦に2回転させるこのトリックはさらに完成度が増していたようにも見えた。
白井空良「ハードフリップ」
「ソラグラインド」をきっかけに世界に名を知らしめた、白井空良による完璧なハードフリップ
根附海龍「ヒールフリップ フロントサイドKグラインド」
ヒールマスターの呼び声高い根附は、滅多にトライする者がいないトリックを得意とする。
今、最も注目のスケーター。
山附明夢「キャバレリアル」
全てのトリックがとても軽く、フワッとしたスケートスタイルが魅力のスケーター。
池田大亮「フロントサイドフィーブルグラインド」
国内トップスケーターである池田は、この日も複合技を中心に難易度の高いトリックを複数メイクしていた。
池田大暉「ハードフリップ バックサイドリップスライド」
池田大亮の弟で最年少ながら見事決勝に進出。
すでに滑りは国内トップクラス!
池田大暉が予選で見せた「360フリップ フロントサイドリップスライド」
渡辺雄斗「キックフリップ バックサイドリップスライド」
長い手足で華麗なスタイルが持ち味。
渡辺星那「ヒールフリップ バックサイドリップスライド」
渡辺雄斗の弟で、今年8月にHIBRIDskateboardsへの加入が発表された星那。チームメイトの根附海龍と同じようにヒールフリップ系のトリックが魅力のスケーター。
佐々木来夢「スイッチフロントサイド270リップスライド」
芝崎太陽「360フリップ」
斎藤剛「360フリップ」
“神”
コンテストで誰かが大技を決める度に、近くにいた小学校低学年くらいの子が「すげー!神だ!」と興奮した口調で言っていた。スケーターのちびっこ達にとって神(ヒーロー)は近くで見れるし、パークに行けば一緒に滑ることだって出来る。
もしかしたらストリートで神(ヒーロー)の本気の滑りを見ることだって出来るかもしれない。
スポーツ選手は引退すると、全然そのスポーツをしなくなるが、スケートボードに引退はない。コンテストに出なくなったり、映像を撮らなくなったりはするが、皆スケートボードに乗りたくて仕方がないのだ。やっぱりどこまでいっても、スケートボードは遊びなのだろう。
スケーターはとても身近に神(ヒーロー)と会うことが出来、もしかしたら友達にだってなれるかもしれない。なぜなら、同じ遊びをしているもの同士なのだから。あのちびっこ達も神と友達になれる可能性だってあるし、もしかしたら数年後には誰かの神になっているかもしれない。
スケートボードには、本当にいろんな魅力がある。
ムラサキプロ2019リザルト
1位 青木 勇貴斗 -272
2位 山下 京之助 -271
3位 白井 空良 -269
4位 根附 海龍(ネツケ カイリ)-248
5位 山附 明夢(ヤマヅキ アイム)-246
6位 池田 大亮 -245
7位 池田 大暉 -240
8位 渡辺 雄斗 -228
9位 渡辺 星那 –226
10位 佐々木 来夢 –212
AJSAプロクラス年間順位
1位 青木 勇貴斗- 260
2位 山下 京之助- 222
3位 根附 海龍(ネツケ カイリ)-190
4位 池 慧野巨(ケヤキ)-180
池田 大亮 -180
6位 白井 空良 -150
7位 佐川 涼 -137
8位 渡辺 星那 -48
9位 山附 明夢(ヤマヅキ アイム)-40
10位 池田 大暉 -33
写真・文 小嶋 勝美
スケートボードを趣味としており、ライターとしてスケートボード関連の記事を執筆。
約10年間お笑い芸人として活動後、現在は放送作家としても活動中。