ミステリー界の女王アガサ・クリスティーの原作を美しいビジュアルで映像化したのが、4月19日から公開の映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』。
テレビドラマや映画にもなった世界的に有名なエルキュール・ポアロ(最近だと2017年の『オリエント急行殺人事件』)やミス・マープルといった名探偵たちの産みの親でもある小説家アガサ・クリスティー。長編、短編は勿論、戯曲も含めると100作以上の作品を残しています。そんなクリスティーが「最も満足している探偵小説」「ベストの一つ」と語っていた作品。それが1949年発表の『ねじれた家』なんです。
自他共に認める最高傑作ながら、あまりに結末がショッキング。出版社も、その部分を変えるようクリスティーに頼んだと言われています。そんな原作を持つ映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』はどんな作品に仕上がっているのでしょうか?
一筋縄ではいかない一級のミステリー
私立探偵が、容疑者だらけの館を舞台に事件に殺人事件を捜査するオーソドックスなミステリー!!でも、そこはアガサ・クリスティー作品。一筋縄ではいかない一級のミステリーに仕上がっています。
イギリス中が注目する大富豪の死。大富豪の孫娘で探偵の元カノでもある女が探偵事務所へ。大富豪を毒殺した犯人を探す依頼を受けた探偵。一族の住むモダンな館へ。すると、全員が容疑者じゃんというクセの強い一族の方々。聞き込みしまくって、一人一人の動機を捜査。この会話劇を中心とした演技合戦が素晴らしいです!!主人公の探偵が聞き込みをしていく会話劇。探り探られの緊張感。シリアスなシュチュエーションの中で、どこかユーモラスな登場人物たち。
一族のボス的存在の大伯母役を演じるのは名女優グレン・クローズ。先日のアカデミー賞でも『天才作家の妻 40年目の真実』でもノミネートされてましたが、過去に7度のノミネート経歴あり!!
家族間の上下関係、不倫に、過去の恨み……と明るみになっていく容疑者たちの動機。ドロドロの人間関係。さらに、巨額の遺産と遺言状が絡んできて、もはやテンテコ舞い。そして、次なる殺人が!!もう先の読めない展開へ突入!!
豪華なキャスト&スタッフが終結‼
主人公の私立探偵役には、『天才作家の妻 40年目の真実』でクローズの息子役を演じた若手俳優マックス・アイアンズ。本作では、冷静で、ちょっと抜けた所もある青年探偵という役どころ。アイアンズの線の細い頼りなさもサスペンスを高めていきます。
『コレクター』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞、『スパーマン』では元祖ゾッド将軍を演じた名優テレンス・スタンプや『ドラゴン・タトゥーの女』のジュリアン・サンズが安定の演技力で脇を固めます。
監督には、ナチス占領時のフランスを舞台にした歴史ミステリー映画『サラの鍵』、自分の過去を調べていくうちにミステリースリラー『ダーク・プレイス』のジル・パケ=ブレネール監督。ヒューマンドラマとサスペンスという違いはあれど、設定やストーリーラインのややこしい原作ものの両作品を見事に交通整理したブレネール監督。シリアスモード全開のミステリーに仕上げたお方。その手練手管は本作の演出でも見事にスパーク。ノワールな雰囲気まで醸し出しています。
さらに脚本には、群像劇『ゴスフォード・パーク』でアカデミー脚本賞を受賞し、大ヒットテレビ・シリーズ「ダウントン・アビー」の企画・脚本も手掛けるジュリアン・フェロウズ。
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』は、4月19日より、角川シネマ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショーとなります。
(C)2017 Crooked House Productions Ltd.
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』
監督:ジル・パケ=ブレネール
製作:ジェームズ・スプリング
サリー・ウッド
ジョー・エイブラムス
製作総指揮:ポール・B・エンバーリー
キャスト:グレン・クローズ
マックス・アイアンズ
ステファニー・マティーニ
テレンス・スタンプ
クリスティーナ・ヘンドリックス
原題:Crooked House
製作年:2017年
製作国:イギリス
配給:KADOKAWA
上映時間:115分
オフィシャルサイト:https://nejire-movie.jp/