アニメ界の巨匠、宮崎駿原作の名作「風の谷のナウシカ」が日本の伝統芸能歌舞伎で蘇る。
このほどチラシビジュアルが公開された。ナウシカは尾上菊之助、クシャナは中村七之助が演じる。
【新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』】
日程:12月6日(金)~25(水)日
会場:東京・新橋演舞場
映画とは違う?
映画は1984年に公開され91万人以上を動員する大ヒット。テレビでも度々放送され高視聴率をマークするほどなので、誰しも一度は観たことがあるだろうし若者にもファンは多い。
さて、一般的に知られる「風の谷のナウシカ」の物語とは??
“細菌の森があって、風の谷に悪い奴らがやってきて、オームの大群が押し寄せて・・・”
と、ざっくり説明できるだろう。通ぶると、ナウシカと「ルパン三世 カリオストロの城」のクラリスは声優が同じとか、オームは王蟲と書くとか、主題歌を歌ったのは安田成美だとか、うんちくはいろいろ出てくるはず。
そんな中で、案外知られていないのは「風の谷のナウシカ」は全7巻からなるコミックであることだ。映画のために創作されたと思っている人は多いが原作はマンガなのだ。
マンガは1982年2月から雑誌「アニメージュ」で連載された。作者はもちろん宮崎駿で、数度の休載期間を挟みながら1994年3月に完結した。一応12年という長期だったのだ。
映画で描かれたのは単行本の序盤である2巻の途中までで、また映画とマンガでは少し内容も異なる。映画はほんのつま先程度でナウシカの物語にはまだまだ続きがあったわけだ。コミックはなかなか入手は難しいかもしれないが、見てみると宮崎駿先生の初期の作風というか、淡くやわらかい絵のタッチが感じられるはず。
さて新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」だが、私達が観た映画のストーリーを思い描く人は多いかもしれないが、なんと原作マンガ全7巻を網羅した物語が展開されるそうだ。そのため、昼の部・夜の部を通して上映されるという。
ジブリの世界と歌舞伎の融合、一体どんな舞台となるのか想像しただけでもわくわくする。