『弱虫ペダル』登場マシンを試乗してみた!キャラ別車種比較も!

2016/05/11
Shoichi Sato

東京・神宮外苑で5月8日、スポーツバイクの大規模な試乗イベント【PREMIUM BIKE IMPRESSION(プレミアムバイクインプレッション)2016】(枻(えい)出版社主管)が行われました。

 

“弱ペダ”の愛称で知られる漫画【弱虫ペダル】(秋田書店/原作・渡辺航)の影響で、来場者は年々増えているという同イベント。枻出版社によると「イベント前半はオールドファンが多く、昼過ぎあたりから弱ペダ世代の来場が活発化してきている」とのこと。

 

弱ペダは自転車競技をテーマにした人気のスポーツ漫画で、2008年から週刊少年チャンピオンで掲載されています。「弱ペダを見てスポーツバイクに興味を持った」という人も多いはず。キャラクターの愛車には、実在するメーカーのマシンが登場するためリアリティーがあります。

 

【プレミアムバイクインプレション2016】には、世界中のスポーツバイクメーカー37社が参加。今回は、弱ペダに登場するキャラクターが乗っているマシンのメーカーに、性能などを聞いてみました。

 

主人公・小野田坂道の『BMC』はスイスの新興メーカー

「下りのラインも取りやすい」と太鼓判の『SLR01』。丸メガネがトレードマークのオタク男子、小野田坂道は『BMC(ビーエムシー/スイス)』のマシンに乗っています。

BMCは1986年に設立した、スポーツバイクメーカーの中では比較的若い会社。参入して間もなくツール・ド・フランスで自社マシンが活躍するなど、新興メーカーとしての地位を確固たるものにしています。

 

坂道が乗っているシリーズは『SLC01』ですが現在は絶版。BMC担当者は「漫画、アニメの影響で多くの問い合わせがあった」と話しています。担当者によると、BMCはセカンドバイクとしてチョイスする人が多いといいます。

 

セカンドバイクといっても壊れた時の予備ではなく、初心者が次のステップに行く際のマシンです。「坂道もノーブランドのマシンから、2台目はBMCに乗っています。本格的に走る戦闘機として、皆さん選んでくれています」とのこと。

 

BMCの特徴はマシンのシルエット。ギア部分の三角形のフレームが他者より小さくできており、その分“しなり”が生まれて乗り心地が向上するそうです。

この形、大きさが特徴的なBMCの自転車

 

現在イチオシのシリーズは『SLR01』。坂を上がるヒルクライム用として人気が高く、軽量フレームを採用しています。担当者は「汎用性が高く、スプリントもロングライドにも使える素直なマシンです」と話してくれました。

 

クライマー、真波山岳は革命的メーカー『LOOK』

LOOK担当者によると真波が乗っているのはLOOK595の2007年モデルだそう。写真はLOOK795エアロライト


弱ペダ版“山の神”真波山岳は、自転車で山道を登るのが大好きな生粋のクライマーです。愛車も山に強いマシンを多々生み出している「LOOK(ルック/フランス)」を使用。

1951年、スキーのビンディングメーカーとして創業したLOOKは、1984年に自転車業界に参入。簡単に合着ができ、安定性と力の伝達が向上したビンディングペダルは、自転車業界に旋風を巻き起こしました。現在、レース用マシンは、ほぼ100%ビンディングペダルを採用しています。

 

また、創業2年目からフルカーボンマシンの製造を開始。これまでスチールがメインだったことから、LOOKはカーボンフレームの老舗と呼ばれているメーカーです。

 

真波のライディングに関して、LOOK輸入代理店は「カーボン特有の反発を使って、リズム良く楽しく登っている。LOOKの性能を活かした走り」との見解を示しています。

LOOKといえばこの黄色、青、赤などの鮮やかなモンドリアンカラー

 

野獣、荒北靖友が乗る世界最古のメーカー『Bianchi』

ワイルドさで女性から人気が高いキャラクター、荒北靖友は1885年から続く最古のスポーツバイクメーカー『Bianchi(ビアンキ/イタリア)』に乗っています。

 

歴史と伝統のブランド力、チェレステカラーと呼ばれる鮮やかなエメラルドグリーンで、多くのファンを虜にしている『Bianchi』。ラインナップが広く、幅広いユーザーから支持を得ています。

遠くからでもBianchiとわかるチェレステカラーがポイント

 

【プレミアムバイクインプレション2016】で展示されていたのは『Specialissma』。カーボンの中に特殊なシートを入れることで、ライダーにとって不快な振動を吸収する独自技術「カウンターヴェイル」を採用しています。

 

「ライダーのパワーの伝達率が高くトラクション(タイヤの駆動力を路面に伝える力)がよくかかり、立ちこぎやコーナー、下りでアドバンテージを取ることができる」と担当者。荒北のような攻撃的な1台ですね。

振動を吸収してくれるので長距離にもってこいの1台

 

こうしてみると、乗っているキャラクターの個性とメーカーの魅力がしっかりとマッチしていますね。スポーツバイクに興味がある人は、弱ペダを読んで好きなキャラクターを見つけて、愛車を探すなんてアプローチも良いかもしれません。

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Shoichi Sato
この記事を書いた人

Shoichi Sato

地域ミニコミ紙の編集記者、広告代理店を経てフリーライターとして活動中。趣味は山登りなど、スポーツ全般の元高校球児。未確認生物や宇宙、戦国時代 などが好きなロマン追求型。座右の銘は「気は遣うものではなく、配るもの」。 ブログ:s1-thats-WRITE

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