松屋牛めし500食無料配布も EX支援のHQが「食事補助HQ」と新プロジェクトを発表

2026/02/04
マガジンサミット編集部

物価高が長期化するなか、従業員の食費負担は企業にとっても無視できない課題になりつつある。こうした状況を受け、福利厚生を「コスト」ではなく「投資」と捉えるEX(従業員体験)支援を掲げる株式会社HQが、新サービス「食事補助HQ」を発表した。専用のHQカードでの決済を軸に、全国のVisa加盟店を「社員食堂のように使える」という発想で、食事補助制度をより簡単に、より運用しやすくすることを狙いとしている。

2月2日には、都内で「食事補助HQ」ローンチ発表会が開催され、サービスの概要や開発背景に加え、同社が立ち上げた「インフレから社員を救うプロジェクト」についても語られた。

まず、株式会社HQ 代表取締役社長の坂本祥二氏は、同社を設立した背景に、前職(株式会社LITALICO)でCFOを務めていた頃、人事や総務、会計、労務など幅広い業務を担う中で「福利厚生だけ使いたいサービスがない」と感じ、「これを改革すべく会社設立を決断した」と語った。

実現したい産業改革については「福利厚生をコストから投資に変革したい」というビジョンのもと、「『ただ社員に届く』というだけではなく、企業の価値に変える。それを見える化する。だからこそ投資する。この正の循環を回して、日本企業を再び強くしたいと思っています」と力説した。

今回ローンチに至った「食事補助HQ」は、物価高が長期化している流れに加え、令和8年度税制改正大綱において企業負担額の非課税上限を現行の3,500円から7,500円へ引き上げる方針が盛り込まれたことを受け、開発に至ったという。

賃上げとの違いについては、課税対象になるか否かという点にある。税率を30%として計算した場合、賃上げでは「月2,250円」の税負担が発生するが、同サービスの導入により「この分、社員の手取りアップが期待できる」とし、「経済支援をもたらす制度になっています」と説明した。

そして、従来の食事補助制度との差は、同社が開発した「HQカード」にあるとのこと。これまでのサービスは、証憑管理など運用面のハードルの高さが普及を阻んでいたが、同カードで決済することで上限管理や用途確認など運用に必要なチェックを同社側で一括して担い、適正な非課税運用を可能にした。坂本氏は「つまり、非課税管理の全自動化を達成した日本初の製品だと考えています。面倒な運用の自動化を果たしたのが、我々独自のノウハウになっています」と述べた。

導入の目標数値は「この1年で50万人に到達させるイメージでやっていきたい」と発表。今後はスマートフォンでのタッチ決済も可能にする計画があるとのことだが、「カードがあるほうが使いやすい」という声を受け、「シームレスに生活に溶け込むのが大事だと思うので、スマホだけにはせず、いろいろな使い方ができるように進化させていきます」と将来設計を口にしていた。

この日は「インフレから社員を救うプロジェクト」についての説明もあった。同プロジェクトは、企業・飲食店・食関連サービス事業者がそれぞれの強みを持ち寄り、「食」の面から働く人を支える取り組みだ。

坂本氏によれば、物価高は一過性ではなく長期化する見通しであり、データを取ると家計への影響が顕在化しているという。同社が行った調査(2025年10月インフレによる 従業員影響実態調査)によると「従業員の約8割が食費負担の増加を感じており、外食を控えるなど具体的な行動を起こした人も3割を超える水準に達している」と説明し、「困っているのは現場の社員」という実態が見えてきたことが、同プロジェクト立ち上げの出発点だとした。

ただし、食事補助のニーズは多様で、普段コンビニ利用が中心の社員もいれば、地方の工場勤務のようにそもそもコンビニやチェーン店が近くにないケースもある。そのため「1社単独の取り組みでは支援が届きにくく、企業や飲食店などがタッグを組んで社会課題に向き合う必要がある」と言葉に力を込めた。

参画ブランドには、松屋やはなまるうどん、BASE FOODのほか、デニーズ、ガスト、バーミヤン、CoCo壱番屋など幅広い飲食チェーンが名を連ねており、外食・中食の受け皿を横断的に広げていく構えだ。第1弾の取り組みとしては「松屋×HQ」による施策。3月26日の11時に、松屋の「サンライズ号」がビジネス街に駆け付け、牛めし500食を無料配布する。

最後に、坂本氏は「このムーブメントを日本に広げ、参画企業や飲食店が増えることで働く人に支えが届き、日本が元気になっていく流れをつくりたい」と展望を述べていた。

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