「郷に入っては郷に従え」と言う言葉がある様に、その地域によって、“ただ道を歩く”という行動一つとっても、大きな違いや驚きを感じることがあります。日本でも、関東と関西によってエレベーターの乗り方が違うなど…
そこで日本の反対側に位置するブラジルの「歩き方」を紹介させて頂きます。さらに、知っといて損はしない地元ブラジル人に習った“より安全なブラジルの歩き方”を紹介させていただきます。
横断歩道は、信号じゃなくドライバーの目を見ろ!
私が回ったブラジルの中でも特に車の動きが激しいのがリオデジャネイロです。
リオデジャネイロの人たちは“せっかち”なイメージで、一日中クラクションが鳴り響いています。
せっかちなのはドライバーだけではなく、歩行者も一緒。
とにかくみんな、信号なんか待ちません。隙あらば赤信号でもガンガン横断し、急いで渡る人もいれば、車のドライバーに笑顔でサムズアップをしながら優雅に渡っているお兄ちゃんすらいます(もちろん、クラクションを鳴らされる人も…)。
ブラジル人の知人からは「道を渡るときはドライバーの眼をじーっと見ろ」と教わりました。ブラジル人は、信号機よりもドライバーの眼を見ているそうです。
またサンパウロでは、深夜帯になると車は徐行で赤信号を横断していました。「夜中は強盗がある場合もあるから、ある程度は黙認されている」とのことでした。
エスカレーターは右側で待つ関西流
そして、冒頭でも触れた“エスカレーター”に関する歩き方ですが、ブラジルでは関西方式となっています。しかし、そこはブラジル人。一応は右によることがマナーとされていますが、お構いなしに左側に立つ人もいれば、カップルで横並びになる人もいます。
これまでの経験上、基本的にリオデジャネイロよりも南のブラジルでは、右側に立っていれば間違いないと思います。
バッグを肩にかけてから服を着る!ブラジルの安全な歩き方
これまでは、歩き方に関する暗黙のルールや、マナーについて触れてきました。
最後は、いかに安全に歩くかということについて、現地の人から聞いた話と、私が普段心がけていることについてご紹介いたします。
道端でお金を出さない
これは、何度も注意されていますが、ちょっとした買い物をした際、お金をしまいながら、お金を確認しながら歩かないということです。
当たり前のことではあるのですが、お金の確認などは、しっかりとお店の中で完結させ、外を歩く前にはしっかりとお財布をしまってから道に出ましょう。
バッグは服の下に身に着けてひったくり防止
現地の女の子が実際にやっていた安全対策です。小さな肩掛けバッグを袈裟がけし、その上からもう1枚上着を着ていました。スリだけではなく、ひったくりにも注意をはらった持ち方です。
1人で歩く際には、バッグは前に
私は街を歩く際、ショルダーバッグを持ち歩いているのですが、基本的にはバッグは前に持っておいたほうが良いと、口酸っぱく言われています。それほどスリが多いとのことです。
“人のいない道”を避け、“人との距離”をもって歩く
夜道は当然ですが、昼間であっても“人のいない道”は避けましょう。ブラジルは治安は良くありませんが、ひとび人が多いです。そのため、何かあっても助けてくれる人がいるのも確かです。
そして、“人との距離”も大切です。明らかに怖そうな人が道の先にいれば、向かいの歩道に渡って距離を取る、すれ違う時も手を広げて当たる距離には入らないなど、意識しています。
それと、道を聞く人も身なりのちゃんとしている人や、おばちゃんや子供連れのお母さんなど、そういったちょっとしたところに意識すれば、またひとつ安全にブラジル観光を楽しめると思います。