ブラジルには約150万人の日系ブラジル人が在住し、そのうちの70%がサンパウロに集まっていると言われています。そして、そのサンパウロの中でも特に日本の色が濃く根付いているのが“Liberdade(リベルダージ)”という地区です。
今回はサンパウロのリベルダージ地区にあり、“BUNKYO”という名で知られる“ブラジル日本移民史料館”について紹介させていただきます。
最寄駅から一本道で迷わない!約40年の歴史を持つ史料館
「ブラジル日本移民史料館は、移民70周年祭の記念事業として1978年6月18日にオープン。当時の皇太子・明仁親王殿下(今上天皇)と美智子妃殿下、ガイゼル大統領(故人)によって開館されました。」(公式HPより引用)という長く歴史を持つ史料館は、メトロ駅“São Joaquim(サンジョアキン)”から徒歩約5分の“文協ビル”という建物の中にあります。
展示は7、8、9Fとなっていて、展示面積は1592㎡にもなるそうです。
また、駅からの道も一本道なので、迷わずに行くことができます。
職員も日本語対応!展示物にもすべて日本語で解説
史料館に入る前、建物内に入った段階で職員さんは大体の人が日本語を話せます。なので、館内でも迷うことなく展示までたどり着くことができます。
日本からブラジルに多くの移民を運んだ“ブラジル丸”の模型や、実際に移民たちが農作業で使った道具、貴重な資料などを見ることができ、確認を取ったところ写真の撮影は可能だそうです。
フロアを上がると、インフォメーションデスクと、移民に関する書籍に販売を行っていました。購入しなくても、色々と質問に答えてくれたり、どんなことが書いてある本が欲しいかということを言えば、その内容に沿った本の案内もしてくれます。
もちろん、ここでも日本語で会話ができるので安心です。
3階には、日系移民を調査研究する“サンパウロ人文科学研究所”
各階の展示入口にも係の人がいるので質問などできるのですが、ちょっと詳しい内容の質問をしたい時には3階の“サンパウロ人文科学研究所”で色々とお話を聞くことができます。
たまたま私が行ったときには、研究員さんたちも若干時間があったらしく、移民に関するお話や、貴重な資料がしまわれた倉庫も見せていただくことが出来ました。
公式サイトでも、色々な資料を読むことができます(サンパウロ人文科学研究所URL:http://www.cenb.org.br/)。
サンパウロのメトロ駅“Bresser-Mooca(ブラッセルモーカ)”という駅にも移民博物館があります。しかし、こちらはポルトガル語と英語のみで、展示によってはポルトガル語のみでした。こちらの博物館は日系人だけではなく、イタリア系やドイツ系などの話にも触れ、BUNKYOとはまた違った展示を見ることもできますが、やはり日本語でしっかりと内容を把握できるBUNKYOをおすすめします。