テレビのニュース番組などで、「WELCOME TO HELL(地獄にようこそ)」とリオの空港でボードが掲げられる様子や、路上で少年たちがひったくりを行う動画が公開され、「ブラジルは怖い!」「治安悪すぎ!」「地獄だ!」と思っている人がほとんどかと思います。
もちろん、地域にもよりますが、現地のブラジル人に聞いても治安はやはり良くは無いようです。
今回は、筆者がブラジル・リオデジャネイロに来て1週間で感じた、そして、現地の人たちに聞いた・教わった安全対策を紹介します!
家には立派な柵とドアマン!お店も基本は鉄格子
まずは、これまで1週間ちょっと生活をしているリオデジャネイロ・スー(Rio de janeiro sul)の家の様子です。
このように、100%ではないにしても、多くの家には立派な柵が立っており、その中には警備員としてドアマンがいます。私は最初の数日を現地の友人宅で過ごしたのですが、24時間ドアマンが在中で、柵の電子ロックを解除してくれるのは、彼らの仕事です。そして、ドアマンの仕事はそれだけではなく、ちょっと頼めば鍵を保管してくれたり(このおかげで鍵の共有ができました)、荷物も玄関で保管してくれていたりと、ちょっとしたことなら引き受けてくれたりします。
(お世話になったドアマン)
さらに、家だけでなく、基本的にはどのお店も鉄格子を構えていて、日本のようにガラス張りのショーウィンドーを晒した状態で閉店するということは、ほとんど見かけませんでした。
過去に一度、ブラジル人の女性とチェコ・プラハを歩いていた時のこと。彼女は閉店後にも関わらずライトアップされたきらびやかなショーウィンドーを観て、大笑いし始めました。
最初は意味が分かりませんでしたが、話を聞いてみると「こんなのブラジルだったら明日の朝には全部ないよ!」と言いました。ブラジルの治安を表す表現に思わず絶句したのを覚えています。
地元の人もおススメ!“メトロ”を活用して安全な移動!
そんなお世辞にも治安がいいとは言えないブラジル、リオデジャネイロの歩き方として、現地に住む人から直々におススメしてもらったのが“メトロ”です。メトロとは地下鉄のことで、34駅からなり、1駅でも、端から端まででも4.10レアル(120円ちょっと)で乗ることができます。
このメトロは5分間隔くらいで続々と電車が来るので、かなりスムーズに乗れる印象でした。
では、なぜメトロがおススメされているのかという理由ですが…
住民によると、メトロには「駅構内、車内に黒い洋服に身を包んだセキュリティがいるから」なんだそうです。
出かける時間も大切!“地元住人が教える出歩きタイム”
そして最後に注意が必要なのが“時間帯”。
この1週間滞在した印象から言いますと、私がウロウロしているリオデジャネイロのZona Sul(ゾナスー)は、リオデジャネイロの中でも平和な地域です。
今回のオリンピックの主会場でもある“セントロ”は、ここよりもはるかに危険だと、誰もが口をそろえていました。
話を戻します。この平和なゾナスー。昼間に歩いていて怖く感じたことはあまりありません。もちろん、最低限のことは気を付けていますが。
しかし、こんなにも安全なゾナスーでも、時間帯によっては危険地帯となります。住民によると「出歩いていいのは“8~22時”の間!」と、強めに言われました。
さらに、知り合いの現地コーディネーターにも話を聞いてみると、お昼は平和なボタフォゴも、夜22時を過ぎて一人で歩いているのは危険だそうで、男性にも控えるように、女性に関しては絶対に出歩かないようにとまで話しているそうです。(ちなみに、オリンピックのメインでもあるセントロは19時以降の外出でも、かなり危険だということです。)
そして、こういった時間にどうしても出歩かなければいけないと言ったときには、スマートフォンアプリの“Uber”が大活躍しています。
最後になりますが、リオデジャネイロの中でも特に安全だとされている、ゾナスーですが、現地の人ですらしっかりと危機管理をしながら過ごしています。
上に挙げた以外にも、「後ろをくっついて歩いてくる人には注意を払う」「景色を見ているふりをしながら、周りに気を配る」「道を聞くならおばちゃんや親子にする」など、トラブルに巻き込まれない対策は必要かと思います。
ブラジルはツアーや、ガイドさん付きの旅行なら安心して楽しむことができると思います。が、一人での旅行の場合は現地の情報に詳しい人などからしっかりと話を聞いたうえで行動したほうが安心で安全な旅が遅れるかと思います。