時代はインターネットでダウンロードをして音楽を聞くのが主流ですよね。
しかし、そんなデジタル化の裏に“アナログ”にこだわる人達がいるのも確か。
国際レコード産業連盟(IFPI)によると、2014年のアナログレコードの売上は世界で3億4680万ドルと前年比54.7%増。
日本では、唯一のアナログ盤プレス工場を持つ東洋化成に注文が殺到し、現在、ギリギリの状態で生産を間に合わせているそうです。
若い世代にとっては新しく、往年の世代には懐かしい“アナログ”
CDの売り上げが劇的に下降するなかでレコードが売れているのは、圧縮音源しか聴いたことのない世代のなかに「本当の音楽を楽しみたい!」という意識が芽生え始めたからといいます。
「マジで音楽好きならレコードを聴かなきゃ!」といった感じでしょうか。レコードはジャケットデザインがカッコいいですし、蒐集するアイテムとしてもいいですよね。
蓄音機で聞いてみるのどうでしょう
でも“デジタル”と“アナログ”ってどう違うんだろう?聞き比べてみたいけど、レコードの溝に針が通ることで出される音を耳にするの難しいと思いませんか?どうせなら、究極のアナログの音を聞いてみたい!それならば蓄音機。
なんと皆さん、“アナログな音”を手軽に聞く事ができる場所が身近にあったりするんですよ!ご存知でしたか?
ということで今回は、東京で“蓄音機”で音楽を聞けるお店をご紹介します。
1、『ヴィオロン』
『ヴィオロン』では、蓄音機(1926年製)による、月に一度のレコード鑑賞会が開かれています。
店の奥を占める大きなスピーカーの部品は、その多くをマスターがわざわざドイツやフランスに出向いて手に入れたという拘り。部品の一部に、今では手に入りがたい1930~1940年代の真空管などを使用し、しかもマスターの手作りだそう。店内にはクラシックオルガン、2号自動式壁掛電話機(昭和初期の電話機)など年代物のアイテムも並んでいる名曲喫茶です。
住所:東京都杉並区阿佐谷北2-9-5
営業時間:12:00~Live Time終了時 LiveTime 18:00~(開演、終演時間は演目により異なる。)
定休日:火曜
TEL:03‐3336‐6414
2、『ルネッサンス』
このお店、中野にあった伝説の名曲喫茶『クラシック』の店主が亡くなったあと、スタッフだった女性が、『クラシック』の家具と魂を引き継ぎ高円寺ではじめたのだそう。黒板にリクエストを、一人一曲まで書くことができるのが好評です。
営業時間:12:00~21:30 (LO 21:00)
定休日:月曜・火曜(祝日の場合は営業)
TEL:03-3315-3310
3、『夜の午睡』
“よるのひるね”なんて面白い店名ですよね。こちらは夕方から開店の昭和古本喫茶。
自然科学系の図鑑、粘菌で有名な南方熊楠、貴重な『日本カメラ臨時増刊/グラマーの星座18人 チャーム・フォト』から、江戸時代の芸能関係までと古本も充実。
蓄音機から流れる音楽と古本からノスタルジーな気持ちへ。
住所:東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-13-4
営業時間:18:30~26:00
定休日:火曜
TEL:03-6765-6997
4、『東京ロビン』
蓄音機で音楽を聞きながら、ランチやディナーを楽しめるのが好評なのが『東京ロビン』。
喫茶店が多いなか、こちらは食事を本格的に楽しめるお店なんです。
恵比寿ビールで乾杯なんて素敵。こちらの蓄音機も1931年製と月日を経ている逸品だそうです!
住所:東京都渋谷区恵比寿4-10-8 エビスビル 2F
営業時間:12:00~24:00 ランチ12:00〜16:00(L.O)土日ランチあり。
定休日:月曜
TEL:03-6447-7333
5、『日比谷公会堂 アーカイブ・カフェ』
何と言っても日比谷公会堂の下にある喫茶店だけに、公会堂に関連した資料が沢山展示してあるんです。壁や床、切符売り場の文字などは昔のままだそう。この「アーカイブ・カフェ」、日比谷公会堂改修に伴い閉店中です。その後の再開は未定だそうで残念。
現在は閉店中
6、『シェルマン』
蓄音機とSPレコード専門店。蓄音機はオーディオ機器がだす音とは違い、レコードに刻まれた“音の振動”を針でなぞり、そのまま再現するため、生演奏を聞くような、空気が震えて音が伝わるライブ感を味わえるのだとか。
ここシェルマンでは、『蓄音機ミニコンサート』も行われているようなので、要チェック!
場所:東京都中央区銀座3-14-16
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜・祝日
TEL:03-3543-4848
私も実際に蓄音機の音を体験しに行き、なんとも体に響く振動と臨場感に只々酔いしれました。
特にジャズが流れ始め、トランペットが奏でた音を聴いた時には…素敵な時間すぎて“優雅なひと時”を頂戴し、「昭和初期ってこんな感じかしら?」と物思いにふけってしまいました。
デジタル音もメリットは沢山ありますが、肌で感じる“アナログ音”も是非、ご堪能あれ。