生涯未婚率という言葉があります。50代で未婚のままの日本人男性は、今や23.9%。5人に1人は一生結婚しないとも言われています(女性は14.1%で約8人に1人が生涯未婚・2015年国勢調査調べ)。なぜこのようなことが起きているのでしょうか。
将来への不安の強さ
1990年の国勢調査では、50代で未婚のままの男性は5.3%と、18.6%も少なかったのです(女性は4.3%)。25年でこれほどの増えたのには、理由があるはずです。『毎日が発見』2018年7月号によると、親と同居している35〜39歳の独身者もこの30年で7.5倍に激増しているそうです。
結婚せず、実家暮らしをずっと続けているいわゆる独身貴族はこの世代で2010年の時点で20%を超えたそうです。そして独身者の男女比は6:4で男性のほうが多いのです。なぜ男性のほうが数が多いのかも、不思議ですね。
生活レベルが下げられない
晩婚どころか生涯未婚者も激増している理由には、将来への不安もあるでしょう。なかなか収入が増えなかったり、正社員になるのが難しかったり、さらには生涯雇用してもらえる安心感もないようなこの頃の社会情勢だと、家庭を築く勇気が出ないのかもしれません
親と同居していると食事もあるし、楽なのは間違いありません。家賃も必要ないし、経済的にも余裕を持って生きていけます。結婚したらもしかしたら生活レベルは下がってしまうかもしれません。子どもができたらお金がかかるので、独身の時のような贅沢はできないかもしれない。そう思うと結婚に前向きになれないのかもしれません。
ひとり暮らしから始めよう。
親元にいれば安泰ではあるのですが、短期間でもいいのでひとり暮らしは体験しておいたほうがいいでしょう。そうすれば親のありがたみもわかるかもしれません。記事ではひとり暮らしをしている人のほうが結婚が早いとあります。なぜならば、ふたりで暮らしたほうがオトクだから結婚したくなるといいます。家賃などが負担なら、費用が安めのシェアハウスという選択肢もいいでしょう。
実は記事を書いている私の子どもたち(大学生と高校生)も、家賃を払うのがイヤだから家を出たくない、と言って私を困らせています。自立し、やがては自分の家庭を作って欲しいと親は願うのですが、いまどきの若者は楽なほうを選びがちです。でもそれも、無理をしない自然な生きかたのように思えるので、親として、無理やり追い出すようなことは、すべきではないと思っています。