最近のイヤホンのなかには、話しかけられても聞き取りやすいオープンイヤー型にもかかわらず、音漏れを最小限に抑えられる画期的な技術が搭載されているものがあります。例えば、NTTが開発したPSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)技術は、耳を塞がずに耳元のみに音を閉じ込める技術。
そのPSZ技術が搭載されたNTTの子会社であるNTTソノリティが手がけるイヤホンは、オープンイヤー型なので話しかけられても周囲の音が聞こえるため、イヤホンをしながら会話が可能なんです。新しいイヤホンの使い方の可能性が広がります。
また、PSZ技術は業務用の音声コミュニケーションが可能な次世代トランシーバーサービスにも採用されており、小売現場や介護施設などにも今後新しい風が吹きそうです。
今回は、NTTソノリティにPSZ技術を採用したイヤホンやトランシーバーの新しいコミュニケーションの可能性を伺いました。
■PSZ技術とは?
PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)技術は、NTTのコンピュータ&データサイエンス研究所で開発された技術です。
PSZ技術イメージ
「ある音波(正相)に対して、180度位相を反転させた波形(逆位相)を重ねると、音が消える」という原理を応用しています。
■PSZ技術搭載のオープンイヤー型イヤホンがもたらす新しいコミュニケーション
「ワイヤレスパーソナルイヤースピーカー nwm MBE001」
NTTソノリティは、このPSZ技術を搭載したオープンイヤー型イヤホン「ワイヤレスパーソナルイヤースピーカー nwm MBE001」などを販売しています。オープンイヤー型であることにより、どのような新しいコミュニケーションが叶うのでしょうか。
同社のプロダクトマネージャー 長谷川さんにお話を伺いました。
「PSZ技術搭載のオープンイヤー型イヤホンでは、オープンイヤーの弱点であった音漏れを最小限に抑えることを実現しています。また耳を塞がないため、圧迫感もなく蒸れにくく、ストレスフリーなのも特徴です。そのため、次のような利用シーンが考えられます」
・イヤホンを着けたまま家族やペットの呼び声に気づき、そのまま会話。
・静かなオフィスでも音漏れを心配することなく、オンライン会議に参加。
・周りを気にせず、解説を聴きながら芸術鑑賞やスポーツ観戦。
「将来的には、次のような利用シーンなども検討しております」
・飛行機で呼びかけも聞き漏らさずに音響を楽しむシート。
・サービス連携することで、旅行先など現地の人々と多言語のまま自然に会話。
現時点で実現するイヤホンをつけているのにも関わらずとることができるコミュニケーションにもワクワクしますが、将来的に飛行機や旅先でさらに新しいコミュニケーションが可能になるといいですね。
■不快音を楽しめるミュージアムを開催!
ところで、このPSZ技術や「nwm」シリーズを面白く体験できるイベントが2024年3月20日(水・祝)~3月24日(日)、東京都渋谷区の「UNKNOWN HARAJUKU」で、開催されます。その名も「不快ミュージアム by nwm×NTT」。
最先端の音響技術を駆使した音響XRイベントで、実際に「ワイヤレスパーソナルイヤースピーカー nwm MBE001」を着用しながら、立体音響技術と音響再生技術を用いた高精度な“不快すぎる音”を楽しむことができます。「黒板をひっかく音」「おじさんのゲップ」「虫のカサカサ音」など10点以上もの不快な音を展示!
さらに、自分の音を不快音にできる体験コーナー「みんなでつくる不快音」も登場します。
音漏れを気にせずに一人ひとりが個別に不快音を楽しむnwmブランド製品ならではの体験ができますよ。ぜひ足を運んでみましょう。