2016年も残すところ2ヶ月を切り、各雑誌やメディアなどで今年を代表する人や事、商品を総括する特集号が発売されはじめています。
そんな各雑誌の特集ページから、インパクトのあったモノを編集部が勝手にチョイスして掘り下げる企画。今回は11月4日発売の『日経トレンディ (TRENDY)』から、とくに時代を象徴する売れ方をし、コスメトレンドを牽引した“眉ティント”をクローズアップ!
タートゥとも違う“ティント”とは?
夏季には3秒に1本売れていたという爆発的人気の“眉毛ティント”。…といっても、そこはコスメでオシャレ女子の領域なのか、編集部の男性陣は誰も分らず。
そこで“眉毛ティント”を施した女子のインスタグラムを探して見せると、まるで、タレントのイモトアヤコさんのような衝撃的なビジュアルに「これオシャレなの?!」と大爆笑。
でもまさに、このイモト眉こそが、2016年の自然で美しい“ナチュ眉”をつくれるというヒット商品!『日経トレンディ』【2016年ベストヒット30】(P124~)の第27位には“眉ティント”の火付け役ともいえる『フジコ眉ティント』がランクインしています。
『フジコ眉ティント』は、株式会社かならぼより今年6月に発売されて以来、累計40万本以上が売れ大ヒットとなり、小売店ではメイクアップレッスンが開催されるなどの盛況ぶり。いったいイモト眉…いや、『フジコ眉ティント』とは何なのか?レッスン講師も務める美容エディター、鵜飼香子さんに伺いました。
「昨年あたりから“血色リップ”または“モテリップ”などと呼ばれる“ティントリップ”が各メーカーから続々と登場しました。“ティントリップ”とは、簡単に言ってしまうと、従来のグロスやリップのように色をのせるのではなく、角質層に直接働きかけ“唇じたいに色をつける”新しいリップメイクの方法で、韓国コスメが元祖です」
「水分量で発色が変わるもの、PHによって色が変化するもの、さらに、パックのようにティントを塗って乾かし剥がすと色づくものなどの種類があります。そのティントメイクを眉に応用したのが『フジコ眉ティント』です」
「眉のカタチにあわせてカラージェルを塗り、5分くらいおき乾いたところで剥がすと、ジェルを塗った部分が着色されます。いちど塗れば3日間ほどもち、汗や皮脂、水に強く、海やプール、スポーツ、今ならば温泉旅行などにもおススメ。また、眉メイクに手間を取られません」
「アートメイク(タトゥー)と違い、肌の新陳代謝と一緒に色素も外部に排出されてしまうので、色づきは自然と薄くなりやがて消えます。日本人の肌色になじむ、ごく自然な色合いの茶と、トレンドの赤茶系カラーを発売したことで、手にとる方が増えました」
「テクニックとしては、まず、自然なブラウン色のショコラブラウンを塗って下地の色をつくり、更にその上からトレンドの赤系ブラウンのモカブラウンを重ねて塗って剥がすと、より今っぽいです。赤系ブラウンは肌艶をよくみせますから、その点でもおススメ。色づいた眉を、さらに美しく仕上げるのなら、ペンシルよりもパウダーがベスト。それから余分な油分はしっかりふき取ってから塗ると、より発色が良くなりますよ」
「5分~数分で色づきますが、濃くしたい時は2時間ほどそのままで。もしくは塗ったまま寝て、朝、起きたときに剥がすのが良いでしょう。もし、失敗したときは5分以内に綿棒でふき取るか、ポイントリムーバーなどでリセットでき塗り直せますから、安心して使えますね」
眉毛は人の雰囲気や性格まで変えてしまう大切なパーツ。例え、すっぴんでも、そこにキレイな眉のカタチがあるのとないのでは、まったく印象が違うもの。なるほど、これはヒットして然るべきアイディア商品…ですが、爆発的な人気になったのは意外な理由から。
「塗って乾かしている最中の“イモト眉”がSNSでウケたんです」
…そういえば、編集部でも男性陣がインスタグラムを見て大笑いしていました。男性の皆さん、もし彼女がいつもと違う雰囲気で、なんだか印象が変わった気がしたら、それは“イモト眉”のせいかも知れませんよ。
ちなみに2016年のヒット第1位は『ポケモンgo』。増々、スマホとSNSなしではヒット商品が生まれない時代になったようです。