藤倉コンポジットは、5月29日に水を入れるだけで使用できる非常用モバイル充電器「アクアチャージ」を新発売すると発表しました。新商品の発売にあたり、同社は「スマートフォン時代の防災対策」をテーマに、20~40代のスマホユーザー500名を対象とした意識・実態調査(調査期間:2019年3月22日~26日)を実施。その結果を通して、災害時のスマホの重要性や「充電」にまつわる問題点を分析しています。
災害時の避難グッズをまとめている人は
同調査では、最初に「あなたは防災意識が高いほうだと思いますか?」と質問。「そう思う」と答えた人はわずか3割台(35%)にとどまり、残りの7割近く(65%)は防災意識が低いと自覚しているという結果になりました。
「ご自宅において、災害時に避難場所へ持ち出すアイテムをまとめていますか?」という質問でも、「しっかりまとめている(災害時に持ち出すものを準備し、1~2か所にまとめたうえで定期的に点検・入れ替えをしている)」「まあまあまとめている(災害時に持ち出すものを準備し、1~2か所にまとめている)」という人は合計で2割台(29%)。大多数の人は災害時に持ち出すものをきちんとまとめていないという実情が明らかになっています。
災害時は“スマホ頼み”になりがち!?
現代人にとって、非常時に欠かせない存在といえるのが「スマホ」。今回の調査でも「災害時に避難場所に持っていくものとして、スマホは必須アイテムだと思いますか?」と質問をしたところ、実に92%が「そう思う」と回答しました。
「災害時に“スマホ頼み”になる(スマホがなくては対応ができない/難しい)と思うこと」と尋ねると、「安否確認」(71%)、「災害状況などのニュース確認」(60%)、「居場所の通知」(60%)、「避難所や救援物資などの情報収集」(55%)などが上位に。さらに「手元の明かりの確保」(42%)、「最寄りの避難場所への移動」(32%)など、安全面の確保につながる部分でもスマホに頼る人が多いことがわかりました。
「災害時、避難先に次のどちらか片方しか持っていけないとした場合、どちらを選びますか?」という質問では、通帳、身分証明書、着替え、アルバムとスマホを比較。結果、いずれも「スマホを持っていく」という人が多数派となりました。
災害時においても大きな頼りになるスマホ。しかし、ひとつ難点といえるのが「充電」の必要があることです。
調査においても、「スマホの充電器は、防災グッズとして必須アイテムだと思いますか?」と聞くと、92%の人が「そう思う」と回答しています。
しかし、スマホの充電器について質問すると「充電器はコンセント式のものしか持っていない(携帯用充電器は持っていない)」人が約4割(39%)、「携帯用充電器を持っているものの、災害時に電池・充電残量が十分にあるかはわからない」という人が約3人に1人(33%)にのぼりました。
非常時を想定して充電器の準備ができている人は少ないようです。
避難所の充電コーナーは混雑傾向…
同調査では、実際の災害時における「スマホ充電」の実態を把握すべく、調査回答者のうち「過去に、災害で自宅以外の場所に避難した経験がある」と答えた70名に、当時の状況を聴いています。
まず「避難所の充電コーナー」について聞くと、「混雑するため、満足に充電できなかった」(30歳・女性)、「充電コーナーが埋まっていることが多かった」(21歳・男性)、「一人あたりの充電可能な時間が短かった」(29歳・女性)といった声が多数上がりました。
「避難先がコンセントのない場所だった」(39歳・男性)、「避難場所では電気を自由には使えなかった」(46歳・男性)といった声もあり、そもそも充電コーナーが設けられていない避難場所もあったようです。
「非常用のモバイル充電器の必要性」について質問したところ、「電気が復旧するまでの間は必要だと思う」(42歳・女性)、「避難所から自宅に戻ってきた後も、しばらく電気が使えなかったので、ポータブル充電があると助かる」(30歳・男性)といった声が。「充電があれば周囲と連絡が取れるかもしれないという安心感がある」(48歳・女性)、「気持ちの面でも不安がやわらぐ」(26歳・男性)といった回答もあり、スマホの充電器があることが災害時の不安軽減につながることもあるようです。
水だけで確実に充電可能!
この結果を受けて、同社は5月29日より新発売する「アクアチャージ」(希望小売価格:税抜き4,980円)が災害時のスマホ充電に便利だと提唱。2011年の東日本大震災の時に福島県南相馬にある同社の工場が被災し、避難所生活で不安を感じた社員がいたことをきっかけに開発された商品とのことです。
同商品は、水さえあれば1,000mAhの大容量でスマホ約2台をフル充電することが可能。家庭用コンセントと同等の時間でスピーディーに充電ができるそうです(※急速充電には非対応)。また、開封前であれば5年間の長期保管ができ、保管中に性能が劣化することがないのも大きな強みになっています。
災害は忘れたころにやってくるもの。いざという時に「充電切れでスマホが使えない!」という事態にならないためにも、こうしたグッズをチェックしておくのが良さそうです。