2016年夏に開催されるリオ五輪。今年は閉会後に“ある危険性”が予測さている。テレビや雑誌などでも報道されたとおり、ブラジルには【ジカ熱】を媒介する蚊が多く存在し、蚊に刺された“観戦者”の多くが“感染者”となり…日本が想定外のパンデミックにつながりかねないのだ。
蚊に刺されてカラダに不調をきたしたとしても、すぐに治療できれば大きな問題はない。だが、カラダの異変に気づかずそのまま帰国し、その人がさらに蚊に刺されてしまったら、事態はやっかいだ。
ジカ熱って、どのくらい流行してるの?
世界保健機関(WHO)の発表によれば、ジカウイルスの感染はいまだ各国で広がっており、今年3月4日時点で52カ国に達したという。『ジカ熱』の場合、症状自体は通常の風邪をひいた程度とそう重くなることはないが、妊婦が感染すると小頭症の胎児が生まれる可能性があるなど、深刻なケースも海外で発表されている。妊娠の可能性のある女性にとっては、特に気になるニュースだ。
虫よけ剤って、どう違う?
では、具体的にどのような対策をしたら良いのだろうか。
女性に支持されている『日経ヘルス』5月号では、昆虫忌避剤として効果の高いDEET(ディート)12%入りの虫よけ剤を推奨している。ちなみに、DEET12%入りの虫よけ剤ならば、2時間おきに塗布すれば良いそうだ。
DEET12%とは?子供にも平気?
DEETとは、ほとんどの虫よけ剤に配合されている化合物。日本での最高DEET濃度は12%になる。例えば、ムヒで有名な池田模範堂の『ムシペール』PS200mlやa60ml。アース製薬の『サラテクト』FA200mlなどがDEET12%になる。
海外ではDEETが人体に与える影響よりも、はるかに蚊による感染症の方が怖い地域があり濃度が高いものが販売され、なんと最高濃度80~100%のものも!(主に軍事用)。通販サイトを見るとDEET30%などの海外商品も手に入れられるようだが、12%以上のものに関しては子供の使用は避けたい。
幼児に虫よけ剤を使用する場合は、直接かけるのではなく大人の掌にいったんかけた後、幼児の肌に塗るのが良いとされている。これはスプレーの粉末がなるべく、幼児の器官に入らないようにするなどの効果がある。
山に海に公園に、出かける前に常備
実際、これまでも人類の天敵として【蚊】はさまざまな病気を媒介し続けている。一昨年に国内感染者が出た『デング熱』をはじめ、『黄熱病』『マラリア』『日本脳炎』は【蚊】を媒介する代表的な病気だ。
リオ五輪の開催期間は8月5~21日。閉会後に帰国したとしても、その頃の日本国内はまだまだ蚊が活発な時期でジカ熱を媒介する『ヒトスジシマカ』はブラジルだけではなく、日本国内にもいる。
なるべく肌の露出を避けるのはもちろん、今まで、なんとなく買っていた虫よけ剤に興味を持ってみる必要があるかもしれない。