「ちょっと体がだるい…風邪ひいたかな?」
そんな時あなたは、「病院」「診療所」のどちらに行きますか?
意外と知らない”賢い病院の通い方”について考えるコラム。
前回は診察料の加算や、値段の違いをお話しました。
そんなこんなで「風邪ひいた時は病院よりも診療所!」ということでしたが、実は、薬局で処方せんをもらう場合は逆なんです!
処方せんの"ほんの少〜しお得"な受け取り方
病院で処方せんをもらった後、どこで薬を受け取りますか?
吸い込まれるように向かいの薬局へ。
そんな方も少なくないでしょう。
実は同じ処方せんでも、もらう場所によって値段が違っているんです!
”知らない”だらけの調剤領収書
調剤薬局でもらった領収書をじっくり見たことがありますか?
ドラッグストアで市販薬を買うのとは違い、処方せんをもとに調剤してもらう薬局では、薬の代金の他に、薬剤師が薬を揃えたり、服用を管理する費用がかかっています。
3割負担なのでさほど気にしていない方が多いかと思いますが、領収書を改めて見ると、肝心の薬代は大した値段ではありません。
(痛み止めのロキソニンは1錠17.5円。3割負担で6円。安い!)
薬局で薬を調剤してもらうための基本料金「調剤基本料」は、通常41点ですが、その薬局がどれだけ処方せんを受け付けているかなどによっても値段が変わるのです。
大きい病院の近くにある薬局はお得!?
例えば、「1ヶ月に受け付けている処方せんが4000回を超えていて、その70%が1つ医療機関に集中している場合、41点の基本料が25点に引き下げられる……」
つまり、大学病院などの近くにある一箇所の医療機関から大量に受けている薬局では、基本料が410円から250円に引き下げられる、というわけです。(3割負担ですから50円とわずかですが)
また逆に、薬局でも、24時間対応していたり、在宅医療の体制が整っているなど、設備やケアによって、120円、360円など加算される所もあります。
安い薬局を探してみても良いかもしれません。
しかし実際には、大学病院などの近くにある薬局は、処方内容も重たく取り扱う医薬品の種類も多いためその分ロスも多いなどなど、薬局の負担は相当なようで、安い値段設定にされていることには疑問が残るようです。
2年ごとに改定されているのでまた変わるかも知れませんね。
賢い病院といえども…
最後に。
筆者は、いわゆる街の診療所に通っています。
たまに、近くにある院長先生の自宅玄関先で、患者さんであろう方に相談を受けているのを見かけたことがあります。
迷惑そうな素振りはなく、笑顔で穏やかに話を聞いているようでした。
診療点数がいくらなんだなど、細かな話をしましたが自分に取って信頼のできるいわゆる”かかりつけ医”を見つけることが病院選びの最も賢い選択なのではないでしょうか。
※【外部リンク】厚生労働省 調剤報酬点数表