2017年12月、世界的人気の日本酒「獺祭(だっさい)」の蔵元である旭酒造が、「お願いです。高く買わないで下さい」と呼びかける異例の広告を出して話題となった。取扱店によっては、プレミアム商品としてメーカー希望小売価格より数倍高い値段で取引しているため、旭酒造は、“それは本意ではない・自社が価格を上げているのではない・正規の値段で購入して欲しい”と主張したわけである。
安倍総理が2014年に、米国のオバマ元大統領へプレゼントしたことで注目され、一気に人気に火が点いてなかなか手に入りにくくなってしまった。海外で“SAKE”と言うと「獺祭」を指すと言われるほどだが、世界には日本酒のコンクールが沢山存在する。
そこで、今年、海外で名誉ある賞を受賞した日本酒をいくつかご紹介したい。今後、ブレイクして飲めなくなる可能性もあるので、ぜひどこかでゲットしてほしいものだ。
チャンピオンサケ「南部美人」
世界最大の日本酒品評会ともいわれる、インターナショナルワインチャレンジ日本酒部門というのがある。2017年は1245銘柄が出品され、今年の世界一「チャンピオンサケ」に選ばれたのが「南部美人 特別純米」。
特別純米酒 1800ml #南部美人
— 南部美人 (@ShopNanbubijin) 2017年7月16日
本年度のインターナショナルワインチャレンジ(IWC)2017において、「南部美人特別純米酒」が見事「チャンピオンサケ」を獲得https://t.co/O7GGxh5xoU pic.twitter.com/eqBLdAhBiW
インターナショナル・サケ・チャレンジ2017 最優秀大吟醸・吟醸「千代むすび 大吟醸しずく酒」
インターナショナル・サケ・チャレンジは、海外のワインエキスパートも審査員に加えて評価される。今年の第11回は8月に開催され、大吟醸、純米大吟醸、純米吟醸、純米、生酛・山廃の5つのカテゴリーで、トロフィー(5種)、金賞(16種)、銀賞(20種)、銅賞(51種)が決定した。紹介するのは、最優秀大吟醸・吟醸に輝いた『千代むすび 大吟醸しずく酒』。
出典:http://www.chiyomusubi.co.jp/index.html
1800ml:10,000(桐箱入り)【本体価格】
720ml :5,000(桐箱入り)【本体価格】
HPより[蔵元のコメント]
果実香が高くフレッシュ感があります。食前に香りを楽しみながらお召し上がり下さい。お食事と合わせるなら、イカや鯛の刺身、生ガキがオススメ。
~蔵元情報~
千代むすび酒造(鳥取県)
慶応元年(1865年)創業の老舗。蔵の見学にも対応していて冬季には、酒作りに励む蔵人の姿を見学できる。境港市にあるため、ゲゲゲの鬼太郎ラベルのお酒もお土産物として人気だ。
HP→ http://www.chiyomusubi.co.jp/index.html
KURA マスター2017 プレジデント賞「七田(しちだ)純米吟醸 雄町50」
今年初開催されたフランスでのコンクール「KURA MASTER(蔵マスター)」。ワイン大国に日本酒が堂々と参入するための足掛かりとするイベントといわれているそうだ。この第1回は、純米大吟醸酒・純米酒の2つの部門(精米歩合50%基準)で審査が行われ、総出品酒数550本の中から、全体の1位となるプレジデント賞に天山酒造の「七田 純米吟醸 雄町50」が輝いた。
佐賀県、天山酒造(株)。七田 純米吟醸 雄町50 無濾過!KURAMASTERにて最高賞、プレジデント賞受賞!
— 立ち呑み栗原 (@tachi_kurihara) 2017年10月10日
七田らしい上品な香りとお米の旨味甘味がしっかりと感じられます。スペック的には純米大吟醸クラスですが表記は純米吟醸。ラベル同様クールな1本!#町田 #日本酒 #天山酒造 pic.twitter.com/2qyCfa23Ya
1,800ml、ネットでは、約4000円からそれ以上の値がついている。が、品薄でほぼ手に入らない。2018年製造を辛抱強く待つ!
~蔵元情報~
天山酒造(佐賀県)
”天山”というラベルが貼られたお酒はおなじみだと思う。創業1861年(文久元年)に水車業(製粉業)をしていたのがルーツで、明治8年(1875年)廃業する酒屋を買い取る形で酒造業を開始した。あの坂本龍馬も九州では天山を呑んでいたとされている。
HP→ http://www.tenzan.co.jp/main/
【全米日本酒鑑評会2017 グランプリ「太平山 天巧(てんこう)」】
全米日本酒鑑評会は、長く日本酒をアメリカに紹介してきたホノルルにある国際酒会が、2001年から始めたコンクール。今年は、主にアメリカ国内で流通販売されている日本酒、約400銘柄が出品された。大吟醸A部門(精米歩合40%以下)グランプリには、秋田県、小玉醸造の「太平山 天巧」が選ばれた。
太平山 純米大吟醸 天巧50
— あきた市民市場メイト (@ichiba_mate) 2017年11月23日
モノグラムのプリント瓶( ´ ω ` ) pic.twitter.com/4p4eVwVzbf
1800ml:税込 4,320円
※11月21日に蔵出し出荷!
ちなみに、2017年・モンドセレクション最高金賞、インターナショナル・ワイン・チャレレンジ(IWC)ゴールドメダルという名誉な賞も受賞している。
HPより[蔵元のコメント]
気高さの中に同居する圧倒的な存在感。これぞ太平山の真骨頂。太平山独自の生もと造りで醸した純米大吟醸です。
~蔵元情報~
小玉醸造(秋田県)
創業明治12年(1879年)、醤油・味噌の醸造から始まる。大正2年から酒造にも着手し、地域で最も親しまれる名峰に由来する「太平山」ブランドの酒を世に送り出した。お酒はもちろん、製造する「ヤマキウ秋田味噌」は県内一の生産量を誇る郷土の定番味噌として親しまれている。
HP→ http://www.kodamajozo.co.jp/
【サケ・コンペティション2017 スーパープレミアム部門1位「七賢(しちけん)大中屋 純米大吟醸」】
2012年から開催されているSAKE COMPETITIONは、日本一美味しい市販酒を決める大会。出品数は世界最多で、唯一日本酒だけのコンペティションがある。
2017年は、1730点が出品され、6部門ごとにトップ10を決定した。その中のダイナースクラブ若手奨励賞Super premium部門で山梨銘醸「七賢 大中屋 純米大吟醸」が選ばれた。白ワインのように冷酒でいただくのがオススメだとか。
今年で6回目を迎えた市販酒を決めるSAKE COMPETITION 2017が開かれて、ディアから車で行ける酒蔵、七賢がSuper Premium部門で1位「純米大吟醸 大中屋 斗瓶囲い」になりました!#sake#おすすめ#日本酒#純米大吟醸#大中屋 pic.twitter.com/rvktfXc2Up
— Deerhorn2017 (@Deerhorn17) 2017年6月7日
1800ml 税込価格 10800円
HPより[蔵元のコメント]
香り高く、軽快でなめらか
~蔵元情報~
山梨銘醸(山梨県)
創業寛延3年(1750年)の老舗。お酒は、甲斐駒ケ岳の伏流水で仕込んでいる。キレのある味わいが特徴。歴史ある建造物や、試飲ができる売店など酒蔵の雰囲気を満喫できまる。隣接した七賢直営のレストランも人気。
HP→ http://www.sake-shichiken.co.jp/
日本では売上が下降気味の日本酒だが、海外、特に欧州では静かなブームとなっているというのは微笑ましいこと。種類は数万あるともされ把握しきれないが、その中に、きっとあなた好みの一品があるはず。それは千載一遇の出会いかもしれない。私は、日本酒も色々いただくが、やっぱりワンカップ大関が手軽に飲めて一番好きかもしれない(笑)。