※instagramよりhttps://www.instagram.com/p/CgYMCPJL__o/
日本時間7月24日にアメリカ・南カリフォルニアで行われた、エクストリームスポーツの祭典X Gamesパーク種目で四十住さくらが銀メダル、開心那が銅メダルに輝いた。
他にも、スタイリッシュなフロントサイドスミスグラインドなどが特徴の手塚まみが6位、群を抜いた高さのエアとキックフリップインディで圧倒的な存在感を見せた藤井雪凛が9位、大会数日前に激しい怪我をしてしまい目元にアザが残る状態にも関わらず、果敢な滑りを見せた中村貴咲が10位と、日本人スケーター達が素晴らしい結果を収めた。
パーク女子は招待選手10人中、半数にあたる5人が日本人。さらに今大会優勝したイギリスのスカイ・ブラウンも母親が日本人の宮崎県出身で、大会期間中も本人達のSNSでは国境を越えた友情が垣間見えた。
X Games初日(20日)に行われたバート種目には芝田元が出場。前回の千葉大会(銀メダル)に続いてのメダルが期待されたが、6位に終わっている(バートベストトリックでは4位)。
バート優勝はジミー・ウィルキンス、今大会で5連覇を達成した。
【X Gamesとは】
※instagramよりhttps://www.instagram.com/p/CgX8xw4JBjP/
世界中から選り抜かれた選手だけが招待を受け、参戦出来る世界最高峰のイベント。今年4月には千葉で行われ、3日間で約4万人の観客を集めた。ちなみに、1999年のサンフランシスコ大会では合計来場者数22万2886人を集める(X Games史上最多記録)など、世界的にも有名なイベントとなっている。
今大会は無観客で行われ、その模様はYouTubeやESPN(世界192カ国に約5億世帯の放送網を持つアメリカのスポーツ専門チャンネル)で放送された。パーク種目は36分間、一人一人順番に滑り(フルメイクで40秒まで)都度、順位が変動するジャム形式で行われた。
【オーリー540&ヒールフリップインディ!四十住さくら】
四十住さくらベストラン
※instagramよりhttps://www.instagram.com/p/CgXi0T5lhjT/
四十住さくらはラン1本目で完璧な滑りを見せて、一気にメダル圏内にランクインする。その後、スカイ・ブラウンがラン2本目でキックフリップインディやノーズグラブ540、フロントサイドの540などを完璧に決めるフルメイクを達成し、首位の座を明け渡すも3本目のランではヒールフリップインディをランの構成に加え、さらに難易度を上げてくる。
以下、四十住3本目のランでのトリック構成。
- バックサイド180(ボルケーノと呼ばれる中央付近の山型のセクションを超える)
- スイッチバックサイドロックンロールスライド
- バックサイドフィーブルグラインド
- オーリー ワンフット
- リーントゥテール
- オーリー(ボルケーノ越え)
- ヒールフリップインディ
- フロントサイドブラント
- バックサイドリップスライド
- オーリーでバンクへトランスファー(R面からバンク面へセクションをまたぐ)
- バックサイドテールスライド
- ノーハンド(グラブをしない)オーリー540でバンクへトランスファー
※instagramよりhttps://www.instagram.com/p/CgYHd3QJx3Y/
ラストランとなる4本目ではさらに難易度を上げた構成で挑むも、途中ビッグズピンバックサイドディザスターでアウトの際に激しく転倒し、頭を打ち付け脳震盪を起こしてしまう。そのままコース内で動けなくなり、見ている者にとってはかなり心配な状況で中継は終わってしまったが、本人のSNSで無事が伝えられた。
【ニュートリックでさらにテクニカルな動きを見せた!開心那】
開心那ベストラン
※instagramよりhttps://www.instagram.com/p/CgXhz9qlXls/
開心那は、1本目のランで見事なフルメイクを見せて首位に。その後、3位で迎えた4本目のランで13歳の最年少出場者がさらなる進化を見せる。
以下、開心那4本目のラントリック構成。
- バックサイドオーリーでバンクにトランスファー
- バックサイドノーズグラインド
- フロントサイドスミスグラインドtoテールスライド
- トランスファー バックサイドリップスライド
- バックサイド5-0グラインド
- トランスファー フロントサイドノーズグラインド リバート
- フェイキーオーリー
- バックサイド50-50グラインド
- クレイルトランスファーでスパインへ(クレイルグラブをしながらRからスパインへ飛び移る)
- キックフリップ
これまでの大会でも見せてきたスタイリッシュなノーズグラインドに、今大会ではさらにリバート(アウトで回転しながら降りる)というテクニカルな動きの技を見せた。
【X Games2022カリフォルニア・パーク女子リザルト】
1位 スカイ・ブラウン
2位 四十住 さくら
3位 開 心那
4位 ブライス・ウェットスタイン
5位 ミナ・ステス
6位 手塚 まみ
7位 ルビー・リリー
8位 リジー・アーマント
9位 藤井 雪凛
10位 中村 貴咲
女子パーク・メダリストの映像
https://www.youtube.com/watch?v=F9qNBDgCyhk
文・小嶋勝美
スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。