すでにネットで出回っている予告編でのスーパーモデルのケイト・モスによるコメントが話題に！！それは、「どのショーだったか舞台裏で言われたの。“ケイト、あなたとなら女の恋もあり得たかも”そしてハグしてくれた。唯一のレズ友になれたかも。サイコー！」 という、思わずこちらがドキドキしてしまうコメント。
その予告編は、現在公開中のヴィヴィアンのドキュメンタリー映画『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』の予告編。
本作は日本でも人気のあるブランド＝ヴィヴィアン・ウエストウッドの現役デザイナーのヴィヴィアンさんに３年以上密着したドキュメンタリー。そして、実は世界トップを走り続けるデザイナーのお仕事哲学まで学べる濃厚なドキュメント作品でもあるんです。
ヴィヴィアン・ウエストウッドと言えば…
30代の人には漫画『NANA』の作中に登場したブランドという事で覚えている方も多いのでは？未だに、20代を中心に人気があり、王冠と地球をモチーフにしたオーブのマーク。街で見かける人も多いはず。
ブランド名のヴィヴィアン・ウエストウッドの由来は、ブランドを立ち上げたデザイナー＝ヴィヴィアンさんの名前。このヴィヴィアンさんが凄いんです！
実は、ヴィヴィアンさんは77歳の現役デザイナーにして、独立した会社の所有者。大企業の傘下に入ることなく、世界十数ヵ国、100店舗以上を展開する独立ブランドのトップに君臨。“イギリスファッション界の女王”という異名のオーナーでもあります。そんな破天荒な彼女のドキュメンタリーなんだから、面白くない訳がありません！
本作の中でも、「えっ？！そんな事まで話しちゃうの？！」と驚かされる、デザイナーとしての信念や会社経営についての考え方などを割りとサクサク答えてしまうんです！
ヴィヴィアンさんの人生
美術教師としての生活。若くしての結婚と出産。離婚。パンクブームを生み出したパンクバンド＝セックス・ピストルズのプロデューサーであるマルコム・マクラーレンとの恋人関係。
パンクと言えば思い出す挑発的なTシャツ＆安全ピン＆チェーンを多用したファッション。それらはヴィヴィアンによるもの。まさに、パンクブームをファッション(と思想)から支えたのがヴィヴィアンさんなんです。
しかし、パンクブームも短命に終了。息子を抱え、無一文からの再出発。25歳年下のデザイナーとの恋(しかも元教え子！パワフルすぎる)。女王陛下からは二度の勲章を貰い、90年代には英国の「今年のデザイナー」賞を二年連続受賞！！2006年にも再受賞！まさに生涯現役！
波乱万丈すぎる人生を生きてきたヴィヴィアンさんだからこそ語れる重みが違いすぎるインタビューの数々！！
そんな事まで語るか
本作の中では、有名になる前のヴィヴィアンさんの写真や過去の映像も大量投入されています。中でもレア度が高いのは、３年以上密着したからこそ撮影できたであろうファッションショーの裏側。きらびやかなショーの裏でギリギリまで悩み、自分の哲学を信じ、モデルや部下たちに激熱な指示を飛ばす77歳のヴィヴィアンの姿。挙げ句、センスのあり過ぎる寝室まで大公開！
さらに、インタビューでは「創作の原点」や「デザインする際に意識している事」、「会社の経営」など、驚くほど様々な話題を語り倒します。クリエイターを目指している人は勿論、仕事で悩んでる人にも喝を入れるようなヴィヴィアンさんの名言語録の数々に指標を見出して下さい！
(C)Dogwoof
ギボ・ログ
★★★★☆
星４つ
