漫才日本一を決める「M-1グランプリ2018」決勝戦が昨日開催され、お笑いファンの方々は興奮冷めやらぬ1日を過ごしているかと存じあげます。「今年の漢字」「新語・流行語大賞」と並び、今や年末の風物詩となっております。
そんななか、第7回(2007年)の王者で、最近、好きな芸人ランキングで1位を獲得しているサンドウィッチマン様の絵本が出版されました。
「マイク・デービス」(作:サンドウィッチマン 絵:杉﨑貴史 監修:倉本美津留 出版社:岩崎書店)
昨今の大人絵本ブームもあり、多くのお笑い芸人の方々が絵本を出されておりますが、ついに、M-1王者の参戦でございます!
と思いきやでございます。実は、第10回王者の笑い飯様、第9回王者のパンクブーブー様も絵本を出されておりました…。さすが絵本ブームでございます。
ただ、これまでの芸人絵本とは一線を画す絵本となっております。
今回のサンドウィッチマン様の絵本は、実在する人気コントを絵本化しているのでございます。お笑い好きの方は、「あっ、このネタ知ってる」となるはずでございます。
日本語が微妙な留学生アルバイトのマイク・デービス君とファミレスの店長のコントでございます。日本語の聞き間違い、言い間違いを笑うサンドウィッチマン様の伝説のネタでございます。
果たして、この言葉遊びが子供に理解できるのか…。心配ご無用でございます。子供の言葉に対する反応は大人が思っているより敏感でございます。子供のダジャレ好きはご存知の通り、言葉遊びの絵本はたくさん出版されております。
それだけではございません。
その言葉遊びに「絵」が、いい感じでプラスアルファーされております。少々古うございますが、パラパラ漫画でも話題になった鉄拳様のフリップ芸は、ネタを絵で発表するスタイルでございました。ネタ自体の面白さに加え、フリップボードに描かれた絵によって、笑いが上積みされる芸でございました。それと同様の効果が今回の絵本でも存分に発揮されております。
まさにコントと絵本の理想的な融合でございます。こちらは是非、お笑いファンの方にもご体験頂きたいのでございます。
ちなみに、この絵本の絵を担当された画家でアニメーターの杉﨑貴史様が作られたPVもございますので、こちらも是非、ご覧くださいませ。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)