企業で健康経営が進む今、福利厚生のために、従業員の健康をケアする制度がぞくぞくと導入されています。そうした中、食事補助制度を導入し、従業員の健康とモチベーションアップを目指している企業も多くあります。今回は、その中でも、注目の事例をご紹介します。
各所に派遣している従業員へ公平な食事補助を実現~エージェントグロー
東京都港区六本木に本社を置く「システムエンジニアリングサービス」というITエンジニアの派遣を行う株式会社エージェントグローには、279名(2021/2/1時点)の従業員がいます。従業員満足度向上のため、気軽に利用できる福利厚生の導入を検討していました。
そこでコンビニや飲食店で使えるエデンレッドジャパンの「チケットレストラン」という食事補助サービスを導入。これは、従業員が全国66,000店以上の飲食店やコンビニという提携店舗にて食事ができ、会計は会社から支給された専用のカードでタッチして支払う形式のサービスです。さまざまな就業環境で働く社員に、公平に福利厚生を提供することができるようになりました。コロナ禍でリモートワークが浸透した状況においても、高い利用率を維持しており、オンライン食事会でも利用されるなど、コミュニケーション活性化にも貢献しています。従業員のモチベーションアップにも良い影響が及んだようです。さらに採用面でも良い影響があるそうです。
●食事補助サービス提供元企業のコメント
(画像はイメージです)
チケットレストランを提供する株式会社エデンレッドジャパン マーケティング&コミュニケーション部 マルコ・マルチネズさんにお話を伺いました。
――エージェントグロー社の事例について、特徴的なポイントをお教えください。
「チケットレストランは、全国に利用できる飲食店があるため、エージェントグロー様ではエンジニアの就業先にかかわらず公平に利用できており、帰属意識の高まりを実感できていると評価いただいています。またチケットレストランを利用し、いつものランチに副菜やサラダを追加される方もいることから、社員の健康意識の高まりも感じておられるようです。このように、社員が企業に求めるのは、決して給与だけではありません。これまで当たり前すぎて重要視されてこなかった『食事』ですが、『食事』はいかなる場合でも万人共通して必要不可欠なものです。チケットレストランは、あって嬉しい福利厚生ではく、社員にとって本当に必要な福利厚生であると考えています」
――「チケットレストラン」で従業員のモチベーションを高めるポイントをお教えください。
「企業は給与だけでなく、社員が本当に必要としている支援を行っていくことで、社員を大切に思っていることをダイレクトに伝えることができます。そして社員は会社がサポートしてくれていることを実感できれば、モチベーションの維持・向上につながります。
チケットレストランは、従来の社員食堂や置き型社食とは異なり、時間や場所の制約を受けず、様々な飲食店を利用できる新しいタイプの食事補助で利用率は99%以上と、あらゆる福利厚生の中でも最高利用率を誇ります。社員の働く場所・時間が異なる、出張が多い、テレワーク実施率が高いといった、多様な就業環境でも柔軟にご利用いただける福利厚生ですので、様々な企業でモチベーションを高める施策としての効果を実感いただけるのではないかと考えております」
■食事代補助でコミュニケーション活性化~株式会社メルカリ
(画像はイメージです)
こんな事例もあります。フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリ(東京都港区六本木)は、複数の独自のコミュニケーション施策を行っていますが、これらの施策に、チームビルディングの一環として、一部食事代補助も行っており、さらなるコミュニケーション活性化に成功しているそうです。
例えば、入社日から2週間以内に、新入社員がメンターと一緒に社内の色々なチームの人とランチを共にする「メンターランチ」では、食事がキーポイントになっているようです。
メルカリ社は、これらの制度で使用した食事代は会社で負担することで、従業員満足度向上及び、採用面の好影響もあるそうです。
コミュニケーションと食事代補助を組み合わせることで、さらに良い効果が生まれていることは、非常に注目に値しますね。
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食事補助の福利厚生は今、多くの企業で導入されていますが、ただ食事を補助するだけでなく、従業員に多様な効果が生まれているのは注目のポイントといえそうです。