おこもり生活の中で、ウォーキングやジョギングをするとリフレッシュができる上に、良いトレーニングにもなりますよね。でも、コロナ禍で始めたばかりという人は、気を抜くとケガをしてしまう恐れも!
そんなときに一つの対策となるのが「テーピング」。トレーニングやスポーツをするときに役立つテーピング術のうち、今回はジョギングとウォーキングに関するテーピングのやり方を、テーピングの商品を手がけており、テーピング講座などを開催しているニチバンに教えてもらいました。
■スポーツテーピングとは?
(画像はイメージ)
よく、スポーツ選手などがテーピングをしているのを目にしますが、そもそもテーピングって何のために行うものなのでしょうか?
アメリカで生まれたスポーツテーピングを1982年に日本へ導入し、テーピングテープを発売したニチバンによると、テーピングは、「予防する」「再発を防ぐ」「応急処置」の3つを目的として行われるといいます。
テーピングテープを指や手首、足などの関節に巻いて傷害を受けやすい部位を補強し、その動きを制限することでケガや障害を予防し、再発を防ぐ目的で行います。
動きを制限するといっても、骨折したときにつけるようなギプスのように関節をガチガチに固めるのではなく、プレーに支障を来さない範囲で、無理な力が加わっても、捻挫(ねんざ)を起こすような関節の動きを制限するものです。
●テーピングの3つの効果
・可動範囲が制限できる
・ケガや障害を受けて弱くなった部位を補強できる
・ケガや障害への恐怖感を軽減できる
テーピングをすることによって、ケガの心配や不安も減り、プレーに集中しやすくなるというわけですね。
とはいえ、テーピングに過度の期待は禁物だといいます。テーピングをしたからといってケガが治るわけではなく、絶対にケガをしないというわけでもないからです。テーピングはあくまで、ケガをしないで済むか、ケガをしても軽度で済むようにするためのもの。覚えておきましょう!
また、テーピングは体を動かすときに効果を発揮するため、体を動かす直前に貼り、体を動かした直後にははがすのも重要なポイント! テーピングをするなら、これも覚えておきたいことです。
■ジョギングやウォーキングのケガ防止のためのテーピング術2選
(画像はイメージ)
早速、テーピングを実践してみましょう。おこもり生活では、ひとりでできるジョギングやウォーキングなどの機会が増えているはず。
そこでマラソン・ジョギング・ウォーキングによく活用される、ケガ防止のためのテーピングの巻き方の中から、「ふくらはぎのつり防止」と「足首の内反捻挫(ねんざ)予防(動きやすさ優先編)」を教えてもらいました。
※どちらもニチバンの「バトルウィン™ セラポア™テープ 撥水 50mm(キネシオロジーテープ)」を使用。
1.「ふくらはぎのつり防止」のテーピング術
ジョギングをしているときに、急にふくらはぎがピキーン!とつることってありませんか? それを予防できるのがこの方法です。テープは3本貼ります。
出典:ニチバン バトルウィン「ふくらはぎのつり防止」
●1本目
足首を直角にしてかかとの下から膝(ひざ)の裏に向かってまっすぐに貼ります。
●2本目
かかとの下で1本目と重ねるように貼り、膝(ひざ)の内側に向かって貼ります。
●3本目
かかとの下で1、2本目と重ねるように貼り、膝(ひざ)の外側に向かって貼ります。
2.「足首の内反捻挫(ねんざ)予防(動きやすさ優先編)」のテーピング術
ジョギングやウォーキングをしているとき、足首の捻挫(ねんざ)が気になることはありませんか? その捻挫予防のためのテーピングの巻き方をみていきましょう。テープは全部で4本貼ります。
●1本目
出典:ニチバン バトルウィン「足首の内反捻挫(ねんざ)予防(動きやすさ優先編)」(以下、同)
足首を直角に保った状態で、内くるぶしからかかとにかけてテープを貼ります。テープの最初は、かぶれを防止するために1cmほど浮かせておきます。テープをかかとにかけて引っ張りながら外側のくるぶしを通し、斜め上方向に貼ります。
脛(すね)の上あたりまでテープを引っ張り、テープの終わりは、最初と同じように1cmほど浮かせておきます。
最初と最後を押さえるように貼ります。2本目以降も、かぶれを防止するために、同様の貼り方をします。
●2本目
2本目は、くるぶしの真下からかかとを通して外側に真っすぐ引っ張りながら貼ります。1本目同様、テープの最初は1cmほど浮かせておきます。
右の写真は、2本目を巻いた後の外から見た図です。1本目同様、かぶれを防止するために、2本目も最初と最後を押さえるように貼ります。
●3本目
3本目は、2本目の少し上からスタートし、かかとに向けて斜め下方向に引っ張り、かかとを通して外側のアキレス腱側に向かって貼ります。
右の写真は、3本目を巻いた後外側から見た図です。3本目のテープが2本目よりアキレス腱側に出ているのがわかります。
●4本目
4本目のテープは、かかとの真横からかかとを通し、脛(すね)の方向に引っ張りながら貼ります。かぶれ防止の貼り方に注意し、完成です。
まとめ
もともとテーピングに興味があった人、やってみたいけれどハードルが高そうだと思っていた人は、ぜひこの簡単な方法から試してみてはいかがでしょうか。
この先もしばらく、おこもり生活は続きそう。くれぐれもケガに注意しながら、スポーツやトレーニングを行ってくださいね。
【取材協力】
ニチバン株式会社
「バトルウィンドットコム」(https://www.battlewin.com/)
【出典】
「ふくらはぎのつり防止」(https://www.battlewin.com/howto_taping/calf_01/index.html)
「足首の内反捻挫(ねんざ)予防(動きやすさ優先編)」(https://www.battlewin.com/howto_taping/ankle_03/index.html)