11月の第3木曜日(2016年は11月17日)は、世界で最初にボジョレーヌーヴォーが解禁される日とあって、今年も日本全国で盛り上がりました。しかし、翌日は平日。仕事をひかえ、飲み過ぎ、二日酔いは禁物。……毎年の悩みです。
どうしたら、健康的でスマートに飲み会を楽しめるのか?解禁日が過ぎれば忘年会シーズンはもうすぐそこ。そこで今回は、脱!二日酔いの方法を探ります。
あの万能すぎる調味料が、またまた登場!
飲み会のお供といえば“うこん”や“シジミ”といった食材がお馴染みですが、そんななか、最近、新たに注目を集めているのが“酢酸菌”。なんと、お酢の醸造工程で使われる酢酸菌が持つ“酢酸菌酵素”には、アルコールを分解するはたらきがあるらしいのです。
酢酸菌を使ったレシピは旨い!
“菌”をこよなく愛し、その菌力で美しく生きることを目指す女性達が集う“菌美女会”では、健康的で悪酔いしないレシピを提案しています。17日に都内で開かれた、菌美女会のボジョレーヌーヴォー・パーティでは “酢酸菌”を絡めた料理もお披露目されました。
※菌美女の皆さんが発信した“菌活”というコトバも記憶に新しい。美味しくてヘルシーな会なのだ!
ちなみに酢酸菌酵素は、お腹にも優しいのです。酢酸菌酵素が作りだす代表的なものに、ケフィアヨーグルトやカスピ海ヨーグルト、そして紅茶キノコがあります。紅茶キノコは、昭和40年代~50年代にかけて爆発的ブームになったので記憶にある人もいるかも知れません。
お酒と酢酸菌が相性バッチリな理由
そもそもお酢は、お酒から造られます。例えば、米酢。蒸米に米こうじ(酵素)と酵母を加えると、お米のデンプンが糖を経てアルコールにかわります。そのアルコールに酢酸菌を加えると米酢のできあがりです。
このとき、酢酸菌の表面には『アルコール脱水素酵素』と『アルデヒド脱水素酵素』という2つの酢酸菌酵素が存在します。1つ目の酵素でアルコールを分解してアルデヒドをつくり、2つ目の酵素でアルデヒドを分解して酢酸をつくるのです。この仕組みは人間の体内でも同じ。お酒に弱い人はこのアルデヒドが体内に溜まりやすいといわれています。
※左)オーガニックワイン専門店 マヴィ『ヴィラージュヌーヴォー2016‐アンドレランポン-』 中)足利ココファーム&ワイナリーの『のぼっこ』 右)石原順子氏のワイナリーより『ロゼぺティアン』。
つまり、酢酸菌酵素を摂ることで、体内にあるアルコール(アルデヒド)を分解し、無害な“酢酸”に変えてしまう効果が期待できるということです。
濁っているのは、酢酸菌たっぷりの証拠
でも、なぜ、もっと早くからアルコールを分解する“お酢”由来の酢酸菌は着目されなかったのでしょうか?そこで、菌美女会の代表、酒井美保子さんにお話しを伺いまいた。酒井さんは、日本綜合医学会所属の食養指導士さん。ローフードインストラクターや、スパイスコーディネーターでもあります!
「古くから「お酢は酔い覚ましに良い」という文献や書物は多く残っています。でも、近代になり、お酢が工業的に大量生産されるようになると、加熱処理などを通じて、酢酸菌をはじめお酢の成分大半が濾過されてしまったからです」
※左)お酢 中)濁り酢 右)紅茶キノコ
「良い菌も悪い菌も、濾過されて精製された結果、透明で見た目はキレイなお酢が食卓にあがるようになりました。最近、昔ながらの甕で作られる“お酢”をTVとかで見かけません?あのお酢って濁っていまよね。その濁りこそが大事なのです」
つまり、お酢の製造過程で酢酸菌を棄ててしまっていたため、その効果が、世間一般に知られることが無かったようです。菌美女会では、ボジョレー解禁パーティで披露された“健康的で悪酔いしないレシピ”のおつまみなどに、酢酸菌が絡む紅茶キノコやバルサミコ酢を使用していました。
※菌ビューティーなレシピの数々。写真中央は、紅茶キノコを使用した“にんじんのラぺ”
※酢酸菌を含むワインで洗ったチーズは個性的なのに、まろやかな味
※牡蠣のオイル漬(醤油麹使用)
菌美女たちは、お酒の飲み方も美しい?
なんともヘルシーで旨い!お酒がすすみそうなレシピの数々ですが、たとえ健康的なお料理でも、やはり暴飲暴食は禁物。ちなみに、菌美女の皆様が掲げている健康的でスマートな美しいお酒の飲み方はこちら。
■先ずは日頃の体調管理:
腸をきれいにすることでデトックスしやすい体作り、肝臓の機能を高めておく。
■食事と一緒に:
アルコールはほとんどが胃から吸収されるため空腹時ではなく胃にものが入っている状態でいただく。野菜をとることで栄養素も補給。
■やわらぎ水:
アルコールは胃から吸収されすぐに血液に流れるので、血中アルコール度数を下げる、利尿作用による水分不足を補う。
■油に注意:
アルコールを摂取すると消化不良になりやすいので、分解に負担のかかる油類には配慮する。酸化していない油をなるべく選ぶ。
■アルコールを分解する酵素を摂る:
体内で分解されるには体内酵素を使うため、外から補うことでその負担を軽くする。アルコールを分解する働きの強い酢酸菌酵素など。
■ビタミンC・ミネラルを摂る:
アルコール分解により栄養素を失うのでミネラル・ビタミンを積極的にとる。抗酸化や補酵素の原料としてビタミンCなど。
ぜひ、参考にして、忘年会・新年会を乗り切りたいもの。カラダとココロに美味しいお酒を楽しみたいですね!
※お土産にもらった“酢酸菌酵素”サプリ