【東京 今さら聞けない大人の町のお約束】 ~東京らしさの塊!上野のお山へ~

2019/02/05
遠藤昇輝

その町ならではの定番や楽しみ方を東京の町から拾い集めて行きましょう。今回は【冬の上野のお山のお約束】です。

振り出しは「北の玄関口」と呼ばれた上野駅。高度成長期の集団就職につながるイメージはすでに東京らしさ満点。駅の公園口を出ると、すぐそこは上野のお山に架かる「パンダ橋」。

実はこの場所、知る人ぞ知る“外呑みの人気スポット”で、近年はビールやチューハイを呑む外国人も多いという。このパンダ橋の建設地点では、縄文時代の遺跡が発見されているそうです。

上野のお山(上野恩賜公園)といえば桜、美術館、博物館、動物園が有名ですが、平成が終わる今年、改めて思うのは1868年の「上野戦争」の戦地だったこと。公園内には彰義隊墓所、生々しい弾痕などが残されています。

一方、上野のお山のパワースポットといえば、隣り合う「花園稲荷神社」と「五条天神社」。ここ数年のスピリチュアルブームもあって女性や外国人観光客たちが続々と訪れていました。

「花園稲荷神社」は縁結びの御利益があるとされ、室町時代から上野の地にあった「五条天神社」は健康や病気平癒の御利益で有名。どちらの神社も節分の前後が空いていておすすめ。上野のお山から高層ビルを臨む境内で静寂を感じる事ができます。

参拝後は上野のお山の老舗で食事といきましょう。神社の隣は風情ある日本家屋の和食店「韻松亭」があります。

明治8年創業、毎朝自社工房で職人が手作りするお豆腐が名物の人気店ですが、冬場のおすすめはその並びにある「上野精養軒」です。

明治期には国内外の王侯貴族や名士達が馬車で駆けつけたという文明開化の象徴的な西洋料理の老舗です。以前、某野球解説者から伺った話によると「ジャイアンツの新人選手がテーブルマナーを学ぶのは精養軒だった」とか。

冬場は正面入口左手の『カフェラン ランド―レ』で窓際の席に座りましょう。

樹木の葉が落ちて木々の隙間から不忍池の水鳥たちが肉眼でハッキリ見えます。飛び立つ時も舞い降りる姿も見ていて飽きる事がありません。冬の昼間ならではの光景です。

ホタテのグラタンで冬を感じることができる<季節のプレートランチ(2,580円(税込)>を食べ終える頃、聞こえてきたのはゴ~ン、ゴ~ンという音。

それは精養軒の駐車場の裏手にある「時の鐘」が正午を知らせたものでした。

芭蕉の句”花の雲 鐘は上野か浅草か”のモデルになった「時の鐘」。江戸市中には9カ所あり、上野の鐘はそのひとつ。今も朝夕6時と正午に聞くことができます。

鐘の音が響き渡る上野のお山にはバイオリンの音色も…。外国人の演奏に足を止める人たち。そういえば上野のお山は東京藝術大学もある音楽の都でした。

お花見のシーズンで騒がしくなる前のほんのひと時。上野のお山を巡り歩いてみてはいかがでしょう。

 

【上野精養軒本店 1階 カフェラン ランドーレ】

営業時間:喫茶 10:00~ 食事11:00~20:00

所在地:東京都台東区上野公園4番58号

TEL : 03-3821-2181

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遠藤昇輝
この記事を書いた人

遠藤昇輝

1968年東京生まれ 放送作家として「町歩き番組」のネタを探すため、東京の町を徘徊するが足が向くのは…寄席や美術館など番組とは無縁の世界。趣味が高じて一般社団法人東京遺産協会を設立。 町歩きプランナーとして自治体の魅力発信事業等にも参加。

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