ネットで話題の大人がハマる「3匹のぶた」のパロディ絵本

2017/05/06
N田 N昌

一番目の子豚はわらで家を建て、二番目の子豚は木の枝で家を建て、三番目の子豚はレンガで家を建てるという物語。かなり端折りすぎました。1番目、2番目の子豚はオオカミに食べられ、3番目の子豚は機転を利かし、逆にオオカミを退治し、食べてしまうという物語でございます。

 

しかし、最近のストーリーはマイルドになっております。1番目、2番目の子豚は三番目の子豚の家に逃げ込み、狼も死ぬことはなく、熱湯で大火傷を負い、悲鳴をあげながら山へ逃げ帰る。こんな感じになっております。

 

そんななか、昨年、SNS等で話題になり一時期品切れ状態にもなった、「3匹の子ぶた」のパロディ絵本、ごぞんじでしょうか?

こちらの3びきのかわいいオオカミ」でございます。

 

この絵本では、ブタとオオカミの立場が逆転、3匹の子オオカミたちが大豚に狙われます。昔話・童話のマイルド化も賛否あるようですが、こちらは、マイルド化どころか、ハード化、ヘビメタ化しております。

 

まず、この大豚の極悪ぶりが半端ないのでございます。家を壊す彼のスペックは、ハンマー、さらには、電気ドリル!

 

対する子オオカミたちもすごい、コンクリート、さらには鋼鉄と鉄条網で家をリフォーム!しかし、大豚は容赦しません、さらなる武器○○を使い、撃破していきます。この様子(絵本のイラスト)がツイッターで紹介され、子供ではなく、子育て世代の主婦やサラリーマンにハマり拡散されたようでございます。

 

子供に見せていいのかと思えるほどの超過激に展開する物語、果たして結末は…。やはりブラックなのか、それとも信じられない急展開ほのぼのハッピーエンドが待っているのか…

 

ちなみに、作者はギリシャの犯罪学者ユージン・トリビザスさん、絵は「ふしぎの国のアリス」などのイラストでも知られるイギリス人画家ヘレン・オクセンバリーさんの作品となっております。

 

まだ、ご覧になっていない方、是非、「3びきのかわいいオオカミ」、ご体験くださいませ。

 

 

ところが!「3匹の子ぶた」のパロディ絵本、これだけではございませんでした。

 

こちらは、「三びきのコブタのほんとうの話」

 

こちらも海外の絵本(翻訳版も出版されております)。ポストモダンなパロディ絵本の代表作として知られ、出版されるやすぐにベストセラーになった絵本でございます。

 

どんな内容かというと、「三びきの子ぶた」の話は実は偽りであると、悪役扱いされているオオカミが真相を語るという物語。彼に言わせると、近所の子豚たちのところへケーキを作るための砂糖を分けてもらおうと出かけたのに、子豚たちに邪気に扱われ、しかもそのタイミングでくしゃみをしてしまい、意図せず家を破壊してしまったと…。

 

そんな感じで、3匹の子ぶたのエピソードの真相について証言していきます。ストーリー同様、絵にもウイットに富んだ遊びがたくさん盛り込まれております。こちらも、しっかり楽しんで頂きたい!

 

例えば、こんなページも。家を破壊され、地中に埋まっている子豚。丸いお尻だけが地面に表れていますが、その両脇の木片をよく見ると、フォークとスプーンになってするのでございます(豚のお尻をお皿、料理に見立てております)。絵の中に隠されたそんな仕掛けを見つけるのも絵本の楽しみ方のひとつでございます。是非、一度お試しくださいませ。

 

もうひとつ。こちらはクリエーター好みの絵本でございます。

 

 

アメリカで出版された絵本の中でもっともすぐれた作品の画家に対して年に一度贈られるコールデコット賞の受賞者でもあるアメリカ人イラストレーター、デイヴィッド・ウィーズナー様のとても不思議な絵本でございます。

 

翻訳は、あの江國香織様でございます。とにかく仕掛けと発想が凄いのでございます。絵本が絵本から飛び出して、…。??。

 

ネタバレになるのでこれ以上話せませんが、途中からマザーグースの童謡やおとぎ話の世界も参戦!見方によれば「支離滅裂」ともとれる不思議な世界観が体験できる絵本でございます。こちら、ただのパロディ絵本ではございません。(文:NN昌)

 

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N田 N昌
この記事を書いた人

N田 N昌

放送作家・ナンセンス絵本マニア 「有田とマツコと男と女」「レゴニンジャゴー(アニメ)」 「天才テレビくんMAX」「小島慶子のオールナイトニッポンGOLD」 など、テレビ・ラジオ番組の構成脚本を担当。

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